丸の内2025 開催レポート:5/4 新丸ビル3Fアトリウム

ラ・フォル・ジュルネTOKYO2025
開催レポート:5/4 新丸ビル3Fアトリウム

2日目の新丸ビル3Fアトリウムでは、伊賀あゆみさんと山口雅敏さんによる連弾、山﨑夢叶さんと原田怜によるピアノソロで様々な編曲作品を含めた多彩なレパートリーが披露されました。観客の飛び入り連弾の参加企画も行われました。


デュオ II~時空の交響 ブルックナー交響曲第3番(マーラー編)
出演:伊賀あゆみ(p)山口雅敏(p)
当日の様子

進化系デュオとして活動されている伊賀あゆみさんと山口雅敏さんによる、ピアノデュオコンサート。アメリカの作曲家・スーザによる「星条旗よ永遠なれ」から始まりました。弾むような響きと全身を使った独創的な演奏に、誰もが目を輝かせながら聴き入ります。ベートーヴェン、そしてモーツァルト「トルコ行進曲」と行進曲が続く演奏は、メトロノームのテンポに合わせて会場中が手拍子で参加したり、サンバ風のアレンジだったりと、楽しい仕掛けが満載!飛び入り連弾のコーナーでは、お客さんが指一本で連弾に参加するなど、前半だけで盛り沢山のプログラム。

後半はマーラーが編曲したという、ブルックナーの「交響曲第3番」より3楽章。伊賀さんと山口さんの4手が織り成す音の粒が鍵盤を跳ね、アトリウム全体を彩りました。可愛らしい中学生コンビによる「ふるさと」の洗練された演奏を挟み、疾走感あふれる熱狂的な「剣の舞」でコンサートは終焉しました。

~演奏者のコメント~
♪伊賀あゆみさん:皆さんの熱気を感じながら、一緒にコンサートを盛り上げいただきながら弾けるということで、大変興奮しました。これを機に、たくさんの人に連弾チャレンジしてもらえたら嬉しいです!
♪山口雅敏さん:珍しい曲や初めて聴く曲が多かったと思いますが、皆さんすごく楽しんでくださってるのが伝わってきました。熱狂の音楽の日を皆さんと過ごすことができて、とても嬉しかったです。

当日の様子
当日の様子
当日の様子
当日の様子
プログラム
<飛び入り連弾 参加企画>
ベートーヴェン(山口雅敏編曲):トルコ行進曲
モーツァルト(Buttall/伊賀あゆみ&山口雅敏編曲):サンバ・トルコ行進曲!
ブルックナー(マーラー編曲): 交響曲 第3番 ニ短調 より第3楽章
未来を担う、若き巨匠たち
出演:山﨑夢叶(p)原田怜(p)
当日の様子

夕方のアトリウムに登場したのは、山崎夢叶さんと原田怜さん。まずは山崎夢叶さんによるショスタコーヴィチの「24のプレリュードとフーガ」より第2番、そしてショスタコーヴィチが影響を受けたというバッハ=ブゾーニの「シャコンヌ」を、誰もが固唾を飲んで聴いていました。吹き抜けの天井いっぱいに、けれどどこまでも深く響きます。荘厳な美しさを持つ山崎さんの演奏は、アトリウムを完全に支配していました。

続く原田怜さんは、淡くやさしくフォーレ=ボニスの「月の光」を演奏された後、ドビュッシーの「喜びの島」、ブラームスの「ハンガリーの歌の主題による変奏曲」と、作曲家自身の憧れをテーマに構成されたプログラムを披露。水面に浮かぶ煌めきを纏ったようなピアノは、アトリウムに皓々と染み渡ります。平和への憧れを胸に、最後に演奏された「羊は憩いて草を食み」が響くアトリウムは、祈りに満ち満ちていました。若き二人に惜しみなく送られたあたたかな拍手は、これからの活躍を後押しするようでした。

~演奏者のコメント~
♪山崎夢叶さん:いつもホールで感じている響きとは違う、普通の生活している中で、どういう風に響きを出そうかなと考えるのはすごく楽しかったです。ピアノもすごく弾きやすくて、会場にとらわれない演奏が出来たかなと思います。
♪原田怜さん:響きの良いこのような場所で、たくさんのお客さんに聴いていただけたことがすごく幸せでした。

当日の様子
当日の様子
当日の様子
当日の様子
プログラム
山﨑 夢叶
バッハ=ブゾーニ :無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータから「シャコンヌ」ニ短調 BWV 1004
ショスタコーヴィチ:24のプレリュードとフーガ Op.87より第2番 イ短調
原田 怜
フォーレ=ボニス:月の光 Op.46-2
ドビュッシー:喜びの島
ブラームス:ハンガリーの歌の主題による変奏曲 ニ長調 Op.21-2
バッハ=ペトリ:羊は安らかに草を食み BWV208-9

写真:春日知明

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