日本フィル×ピティナ「ショパン・コンサート」開催レポート
会場 サントリーホール 大ホール
出演 横山幸雄(指揮)/稲沢朋華(ピアノ)/古海行子(ピアノ)/関本昌平(ピアノ)/日本フィルハーモニー交響楽団(管弦楽)
去る2025年10月に開催された、日本フィル×ピティナ「ショパン・コンサート」の開催レポートをお届けいたします。この公演には、8月に特級グランプリになったばかりの稲沢朋華さんの追加出演が急遽決まり、特級ファイナルを飾ったサントリーホールへの早々の帰還を果たしました。

2025年10月8日(水)、ワルシャワで第19回フレデリク・ショパン国際ピアノコンクールが沸きたつ中、ピティナと日本フィルハーモニー交響楽団との共催による「ショパン・コンサート」がサントリーホール大ホールで実施されました。ちょうど、ショパンコンクールの一次予選と二次予選の中日にあたり、ポーランドからのライブ配信が中休みとなった日です。
ショパンのピアノ作品全曲演奏など数々の偉業を成し遂げている横山幸雄さん(1990年ショパンコンクール第3位)が指揮者として出演する万全のサポートのもと、ピアノ協奏曲第1番・第2番のソリストに関本昌平さん(2005年第4位、2003特級グランプリ&福田靖子賞)と古海行子さん(2021年セミファイナリスト、2018特級銅賞・2015福田靖子賞)をむかえ、ショパンコンクール本選さながらのコンチェルトの夕べが実現しました。

公演に先立ち、9月27日には加藤哲礼氏による朝日カルチャーセンター講座「ショパン国際ピアノコンクールに見る世界の潮流~日本フィル×ピティナ ショパン・コンサート記念講座~」も開催され、機運を盛り上げました。
会場は、特級ファイナルも行われるサントリーホール。日本フィルのファンの皆様や各出演者を応援するファンの方々、そして多くのピティナ会員やピアノ指導者・学習者など、1190名の観客が訪れ、華やかな雰囲気の中でショパンの名曲が次々と演奏されました。
また、ご協賛いただいた長谷工総合開発様により、次世代に向けた「未来のピアニスト招待企画」が実施され、次世代を担う若手ピアニストたちが熱い視線を送りました。
稲沢朋華さんのフレッシュな伸びやかさ、古海行子さんの気品に満ちた美しさ、そして関本昌平さんの風格漂うスケールの大きな音楽を、横山幸雄さんと日本フィルの的確なサポートが縁取り、それぞれに大きな拍手が送られました。

8月に新たなピティナ特級グランプリに決まったばかりの稲沢さんが、「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」のピアノ協奏曲バージョンでトップバッターを務め、古海さん、関本さんとバトンをつなぐ様子は、まさに特級の新旧の才能が交わる感慨深い場面となりました。

古海行子さんの正統的で気品のあるショパンの解釈は、2021年のショパンコンクール本大会でも高く評価され、セミファイナリストに。4年後のこの日は、そのショパンのピアノ協奏曲 第2番 へ短調 Op.21を披露しました。

今では、演奏家としての活動のみならず指導者として多くの門下生を輩出する関本昌平さんにとっては、ショパンコンクール以来、約20年ぶりのショパンの協奏曲となりました。第4位を獲得した2005年のショパンコンクールと同じピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.11を熱演し、さらなる高みを見せました。

最後は、演奏者のトークの最後には関本さんから「ここに4人のピアニストがいるのですが、一人だけピアノを演奏されていない方が…(笑)」と促され、横山幸雄さんがピアニストとしてアンコール。「革命」のエチュードを、2時間のコンチェルトの指揮を終えたばかりとは思えない鮮やかさで弾き切り、見事に締め括りました。

当日の会場には多くのお花が届けられ、まさに祝祭的な雰囲気に包まれました。来場者からは、「まるでワルシャワのコンクール会場にいるような気分でした」「ショパン国際ピアノコンクールのお休みの本日、今宵はステキなひと時でした」「3人3様のピアノの音色、演奏を楽しみました」との声が届き、ショパン作品を楽しむ素晴らしい一夜となりました。

ショパンコンクール本選前夜には、公演のアーカイブ配信がされ、1か月で1万回再生されるなど、歴代のピアニストたちの活躍に注目が集まりました。
公式写真_©飯田耕治/齋藤未尚 steichen tokyo
プレミア公開はこちらからお楽しみいただけます
主催:公益財団法人日本フィルハーモニー交響楽団/一般社団法人全日本ピアノ指導者協会
助成:アーツカウンシル東京【東京ライブ・ステージ応援助成】
協賛:株式会社長谷工総合開発
後援:駐日ポーランド共和国大使館/ ポーランド国立ショパン研究所 /ポーランド広報文化センター/日本ショパン協会/日本パデレフスキ協会
