丸の内ミュージックフェス 開催レポート vol.5


GW後半の3日間はいよいよ、丸の内エリア全4会場でのエリアコンサート開催となりました。街全体が音楽に彩られるGWの音楽祭!お客様はもちろん、スタッフやカメラマンも会場移動におおわらわです。ビル街にたたずむ静謐な空間「東京TOKIA」からのレポートをお届けします。
入賞者シリーズ・東京TOKIA会場には、直近2021年のピティナ入賞者であるPre.特級銀賞の田久保萌夏さん、特級第3位の今泉響平さんが出演しました。すでに広くコンサート活動も行い、YouTubeでも活躍されているお二人。15分ずつのステージながらまるで一つのリサイタルのようなプログラムを、昼の陽光の射すTOKIAのガレリアに響かせました。
プログラム
ショパン:スケルツォ 第1番 ロ短調 Op.20
メンデルスゾーン:無言歌集第6巻「失われた幻影」Op.67-2
リスト: 詩的で宗教的な調べ 第10曲「愛の讃歌」
今泉響平(p)
ショパン:英雄ポロネーズ
シューベルト:即興曲 第3番 変ト長調 D899 Op.90-3
スーザ=ホロヴィッツ:星条旗よ永遠なれ
ベートーヴェン国際コンクール優勝他、国際舞台に羽ばたく安田理沙さんのヴァイオリン、同じ桐朋学園大学大学院で学び、ソロと室内楽で活躍の望月晶さんのピアノで、グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第3番他、パガニーニやクライスラーの名作品の演奏が届けられました。グリーグの第1楽章は「情熱的でもあり、怒り、不安、もどかしさを感じさせる作品」とのこと。お互いの最近の怒りのエピソードを紹介し合う場面では、"小犬のしつけに困った"話題となり、ほっこり和んだ会場の空気の中に、鮮烈な音楽が響き渡りました。熱演のステージに会場のボルテージも高まりました。
プログラム
パガニーニ:カンタービレ
クライスラー:愛の哀しみ
クライスラー:ロンドンデリーの歌
東京TOKIAには、ドイツの歌劇場を中心に国際的なキャリアを積まれてきた東京二期会所属メゾソプラノ川合ひとみさんが登場しました!ケルンやミュンヘンでは、タイトルロール(主役)も任されてきた川合さん。ドイツ出身の作曲家たちの作品が多彩なジャンルから散りばめられた、宝石箱のようなコンサートとなりました。ミュージカルナンバーから、ブラームスやベルクの歌曲まで、オペレッタ、オペラまで、魅力を十二分に味わえるステージとなりました。7月に行われる東京二期会オペラ劇場『パルジファル』のキャスト(花の乙女/小姓役)にも選ばれている実力派歌手の圧巻のステージでした。(映像は一部掲載)
プログラム
ベルク:ナイチンゲール
ブラームス: 五月の夜
J.シュトラウスII世:オペレッタ『こうもり』より「私はお客を招くのが好き」
モーツァルト:『フィガロの結婚』より「恋とはどんなものかしら」
ヴェルディ:『ドン・カルロ』より「呪わしき美貌」
オーボエ、クラリネットのお二人は、この日新丸ビルに続いてダブル出演で大曲を演奏してくださいました。ダリウス・ミヨーはヴァイオリン・クラリネット・ピアノのための作品、フローラン・シュミットはフルートとクラリネット、ピアノのための作品で、特にオーボエは音域の異なる作品の挑戦でした。軽妙洒脱な作品ながら、難所だらけの作品をなんなくクリアしていくアンサンブルの妙は聴きごたえ抜群。最後には、『カムカムエブリバディ』主題歌「アルデバラン」の演奏をプレゼントしてくださいました。心に染み入る音色が響き渡り、詰めかけたお客さんからも拍手喝采で締めくくられました。(映像は一部掲載)
プログラム
ダリウス・ミヨー:組曲Op.157bより
森山直太朗:アルデバラン

より多くの人が、ピアノにワクワクできる。
知らなかったピアノの魅力を再発見する。
ピアノの可能性をもっと広げていくための新たな取り組みが始まります。