第45回コンペ 入賞者記念コンサート 出演者インタビュー 安井友理さん
- ドビュッシー:《12のエチュード(練習曲)》 より 「8本の指のために」
- ドビュッシー:《12のエチュード(練習曲)》 より 「反復する音符のために」
コロナ禍や大好きな先生との突然の別れ、様々な苦しい時を乗り越えて演奏された、全国大会の演奏を振り返って、本番のステージに込めた思いを聞かせてください。
次々とステージが延期や中止になりやる気がなくなっていた時に、突然黒川先生とお別れになってしまい、しばらく何も…ピアノをやる意味さえ…考えられませんでした。そんな私に菅原先生が何とか前を向くよう支えて下さり、日比谷先生や新井先生も手を差し伸べて下さいました。大きな心でご指導くださる先生方のレッスンに通ううち、やっぱりピアノ最高!と改めて実感することができました。全国大会では天国の黒川先生に届くよう、そしてこれからの私を支えてくれる先生方に響くよう、ピアノへの感謝と愛を込めて精一杯演奏しました。
「演奏したい気持ちを大切に、弾きたい曲が詰まったE級に挑戦した」とのことですが、特に思い入れのある作品や好きな曲があればその理由も合わせて教えてください。
バロックは昔から好きで弾いていたお気に入りの曲、ロマンと近現代は黒川先生の最後の発表会で演奏した曲、古典は日比谷先生と新井先生が一緒に選んで下さった新しい曲。見た瞬間、今の私の想いや思い出にピッタリ!E級!と、ビビッときました。
入賞者コンサートでの演奏曲について教えてください。
ドビュッシーが晩年に作った練習曲は初めての取り組みでワクワクしています。単に技術を磨くためだけでなく音楽をどう表現するか…とても難しいです。当時のドビュッシーの意図する演奏を私らしくできたらいいなと思います。
入賞者記念コンサートへの意気込みを聞かせてください。
今回も素晴らしいコンサート出演の機会を与えて頂き、信じられないくらい幸せで、感謝の気持ちでいっぱいです。愛情を持ってご指導くださる先生方、応援してくれるお友達や家族、そして演奏を聴いて下さる全ての方に感謝の気持ちを込めて演奏したいです。
いつか弾いてみたい、憧れの一曲はありますか。
沢山ありすぎて迷いますが、今憧れているのはチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番です。コンチェルトでたくさんの楽器と演奏して、ソロとは違う空間や響きを感じたいです。
学業と練習はどのように両立していますか。
高学年になって学業も忙しくなり、他のお稽古もあり、ほとんど練習できない日もあります。焦っても疲れるだけなので、テストなどのある時は学業優先、ステージがある時は練習優先で、頑張りすぎず、頑張ってます!
好きな音楽家、憧れの音楽家はいますか。
前から音楽家や作曲家の本や画集を読むのが大好きで、どの作曲家も選べないくらい大好きで尊敬しています。でもやはり変わらずショパンです。自然な心の動きが感じられ、どの曲にも感動する和声があって、何より沢山のピアノ曲を作ってくれたからです。
ピアノを弾いていて良かったと思う瞬間はどんな時ですか。
弾きたかった曲が弾けるようになった時、ステージで気持ちよく演奏できた時、レッスンで先生に褒められた時、母が感動して泣いてくれた時…。小さなことですが、弾いていてよかったと思う瞬間はたくさんあります。
最近感動したことは何ですか。
ショパンコンクールをYouTubeで聞いて、泣けるほど感動しました。生で聴きたかったです。あと、ずっとできなかった後転ができたことも嬉しかったです!
最近のマイブームは何ですか。
朝寝坊がちの私を起こすため、母が朝ごはんと『お目覚めスイーツ』を作ってくれているのですが、そのスイーツを毎朝食べることです。
この舞台を経て、10年後、あなたはどんな人になっていると思いますか。また、どんな人になっていたいと思いますか。
音楽を楽しみ、ピアノを愛し続け、世界中の色々なホールで演奏できるピアニストになりたいです。