第45回コンペ 入賞者記念コンサート 出演者インタビュー 鈴木結さん
- ラヴェル:組曲《鏡》 より 「道化師の朝の歌」
ピアノ曲事典オーディションにも参加されていますが、一発勝負の舞台とは違い、自身の演奏を収録するなかで、どのような気づきがありましたか。
とあるコンクールの本選用として練習していた曲でしたが、機会を失ったので思い出として残したくピアノ曲事典オーディションに参加しました。何度も撮り直しが出来ることは知っていましたが、私に余裕がなく、結局、1回しか録画しませんでした。
コンクール用の動画はコロナ禍になってから2回ほど撮りましたが、自分が思っていたよりも毎回、演奏の弾き方やホールの響き方が違っていて、音楽は生きてるということを感じました。
入賞者コンサートでの演奏曲について教えてください。
わたしはラヴェルの曲を今年のピティナで初めて弾きました。それで、ラヴェルの世界観に惹かれ、入賞者記念コンサートという輝かしい場にふさわしい、この曲を選びました。何よりもまず譜読みが難しく、不協和音や、不規則な音の連なりなどがあり、弾けるようになるまで時間がかかりました。
3度のひたすら痛いグリッサンド、皮が剥けて出血し絆創膏とお友達になることもありました。今までにやった事のない、技術が要求され、大変でしたが、ステージで弾くと小さな子にも喜んで貰え、やりがいがありました。
入賞者記念コンサートへの意気込みを聞かせてください。
数ヶ月前までは、このコンサートに出場できるとは、夢にも思っていませんでした。第一生命ホールという素敵なホールで弾けることをありがたく思いながら、楽しみたいと思います。
今年度の コンペティションの思い出をお聞かせください。
A2級からF級まで、全ての級を受けてきましたが、1度も全国大会に出場することが出来ませんでした。時には、同点1位になったものの上下カット無しの平均点では落選するということもありました。今年は、高校生活最後のコンクールということもあり、先生方の手厚いご指導や、私自身もたくさん練習して、全国大会に出場できました。遅咲きの私を根気強く支えてくれた先生方や家族には感謝しきれません。