レポ:3/13 北本市立西小(保屋野美和pf・上條里紗vc)

北本市立西小学校
日時:2025年3月13日(木)
会場:音楽室
参加人数:4年生 98名
出演:保屋野美和(ピアノ)・上條里紗(チェロ)
北本市学校教育支援事業
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3月13日には北本市の今年度最後の学校クラスコンサートが開催されました。この日は2006特級銅賞の保屋野美和さんが、在住するドイツから一時帰国にあわせて出演されました。共演は北本の学校クラスコンサートでお馴染みのチェリストの上條里紗さんです。

この日のクラスコンサートは、チェロの説明から。「チェロの弦は何でできていると思う?」と三択クイズで興味を喚起し、実際に使っているスチール弦を子どもたちに回して、触らせてくれました。

弓の毛は何でできているか?という質問には、「ワニ!」「シマウマ!」「水牛!」などの声が。正解は馬のしっぽ、と言うと、「ほんとうですか?」と興味津々。上條さんは「その弓と4本の弦で、一曲演奏しますね」と言って、バッハの「無伴奏チェロ組曲 第1番」を演奏しました。楽器についての興味がわいたからか、身を乗り出して食い入るように見ている子たちがいたのが印象的でした。

ピアニストの保屋野さんは、ドイツからの一時帰国中。「ドイツって知ってる?」と聞くと、ほぼ全員が手を挙げました。「そう、サッカーでも有名だよね。私は飛行機ではるばるドイツからやってきたのですが、一体何時間飛行機に乗っていたでしょうか?」と子どもたちに聞いてみると、「5時間!」「24時間!?」との答え。「正解は12時間でした」と答えを言うと驚きの声があがりました。

「そのお隣のポーランドの作曲家ショパンはピアノで詩を語る、ピアノの詩人と言われています。『幻想即興曲』の幻想は夢、即興はその場でつくる、という意味です。どんな順番で、激しいところ、歌っているところが出てくるか、注目して聴いてね。」と言ってショパンの「幻想即興曲」を演奏。次にみんながよく知っているモーツァルトの「トルコ行進曲」をジャズ風にアレンジした作品を「踊りながら聴いてもいいよ!」と言って演奏しました。

保屋野さんは「曲には、音楽の物語、人生のようなものが詰まってます。楽しい、嬉しい、怒る、悲しい、そのような感情が全て詰まっているのが音楽の楽しさだと思います」と話し、「風がふっと吹いている時、音楽が聞こえない?」と問いかけると、うんうんとうなずく子どもたち。「そういうのを、日常の中でも発見すると楽しいよ」と伝えました。

今度はチェロとのデュオでサン=サーンスの「白鳥」。どんなイメージがするかを問いかけて演奏し、上條さんが「白鳥が優雅に湖を泳いでいますよね」と話すと、すかさず「でも水面ではバタバタ足を動かして大変。それがピアノのパートです」と保屋野さん。

最後に子どもたちの合唱とピアノ、チェロで共演して終了しました。質問コーナーでは、ペダルについての質問もあり、使い方を実演してみせてくれました。

ピアノ・保屋野美和さんより

この度、クラスコンサートで北本西小学校にお邪魔させて頂きました。計3クラスで公演させて頂いたのですが、どのクラスの子供たちもとにかく元気で興味津々な様子で話を聞いてくれ、質問もしてくれて、こちらも元気を沢山頂いた充実した時間でした。

特に最後に一緒に共演した合唱曲等はとても感動的で、音楽の力を感じたひと時でした。

チェロ・上條里紗さんより

晴れやかなあたたかい日に再び学校クラスコンサートに携わることができとても光栄です。 生徒の皆さんが積極的に質問に答えてくださり、思ったこと感じたことをたくさん聞くことができとても嬉しかったです。 元気に疑問を投げかけてくださるクラスや、静かにじっくり聴いてくださったクラスなど皆さんがそれぞれ思い思いに真剣に聴いてくださっていたのがとても良く伝わってきました。 最後の合奏では皆さんとても上手にリコーダーを演奏されていて驚きました。また歌もしっかりとした大きな声で積極的に歌ってくださりありがとうございました。 学校コンサートを期にチェロ、そして音楽の魅力が皆さんに少しでも伝わりましたらとても嬉しいです。

学校の先生方より感想(抜粋)
  • 事前に送っていただいたパンフレットを見て、児童がさらにわくわくした表情をしていました。当日は生演奏の迫力がすごく、感動しました。
  • 普段聴くことのできないプロの方の演奏を間近で聴けたこと、プロの方に楽器の仕組みを教えていただけたことが貴重な経験になりました。楽器の説明の時、子どもたちが前のめりで聞いていたことが印象的でした。教室に戻ってからもコンサートの話をしていて、今後もっと音楽を楽しんでできると思いました。
  • ピアノとチェロのやわらかくて響き渡る低音が素敵でした。強弱やテンポの揺れによって曲の表情が変わるところがよかったです。
  • チェロの奥深い音色と、ピアノの迫力のある演奏に魅せられました。
  • 演奏者お二人のフレンドリーな話し方や接し方に子どもたちも緊張することなく、やわらかな雰囲気の中楽しく参加していました。
  • コンサートが終わり教室に帰ると子どもたちが「すごかった」「いい気持ちになった」と話していました。
  • 生の演奏を間近に聴き、音楽の振動を体感することができ、子どもたちは目を輝かせて食い入るように見ながら演奏を聴いていました。とても素敵なコンサートでした。ありがとうございました。
学校クラスコンサート
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