岸和田市、全24校にて学校クラスコンサートが実現
7/16(火)常盤小、7/17(水)城内小、2/3 (月)修斉小、2/4 (火)大芝小、2/6 (木)山直南小、2/6 (木)浜小、2/7 (金)旭小、2/7 (金)八木南小、2/10 (月)朝陽小、2/12(水)東光小、2/13 (木)山直北小、2/13 (木)城東小、2/14 (金)山滝小、2/14 (金)東葛城小、2/17 (月)城北小、2/17 (月)八木北小、2/18 (火)大宮小、2/21(金)新条小、2/21(金)天神山小、2/25(火)中央小、2/26(水)太田小、2/27(木)八木小、2/27(木)春木小、2/28(金)光明小
参加児童数 | 合計1621名(24校) |
ピアノ | 早田有里、永田桜子、紀之定郁恵、森本美希 |
共演 | 伊石昂平(チェロ)、石田知子(ヴァイオリン)、石田紗樹(ヴィオラ・ヴァイオリン) |
主催 | 岸和田市 |
協力 | ピティナ岸和田ちきりステーション |

岸和田市での学校クラスコンサートが初めて開催されたのは、2014年2月3日。岸和田ちきりステーション代表の井上朗子先生は、1校1校と丁寧に対話と実績を重ね、少しずつ実施校を増やしてきました。その結果、2024年度にはとうとう、岸和田市からの委託で22校、ステーション独自で2校、岸和田市内の小学校24校すべてにおいて学校クラスコンサートを実現することができました。演奏家としては、岸和田市出身のピアニストと周辺出身の共演楽器のアーティストたちが派遣され、夢に見た「地域の小学校全校へ、地域出身のアーティストが音楽を届ける」することが叶いました。
4年生を中心とした1学年の各クラスで1コマずつのコンサートを実施しており、この11年間の通算の参加児童数は6408名にのぼります。次年度以降も継続の予定です。これにより、これ以降の岸和田市内の小学生は、在学中に1度は学校クラスコンサートでプロの演奏家2名による生演奏を聴き、直接触れ合える機会を得ることになります。

岸和田ちきりステーション代表の井上朗子先生と、岸和田市魅力創造部文化国際課課長の田宮真理子さん、そして協力アーティストたちからのメッセージと、学校の先生や児童の皆さんからの感想をお届けします。

ピティナ専務理事の福田成康さんが、「音楽室のピアノの周りでピアニストの演奏を聴けると身近に感じて楽しいだろう」と発案されましたクラスコンサートの記事を読み、共感して、光明小学校で初開催したのは、2014年です。
楽器店に協賛していただいたり、ブルグミュラーコンクールと共催したりしながら、少しずつ開催校を増やしていきましたが、目標としている岸和田市全小学校の開催にはおよびませんでした。
「子供達の環境は様々で、クラシックの生演奏を聴いたことも見たこともない、という子供もいますが、公平かつ平等な学校という場所で、生演奏を聴いてもらい、視野を広げたり、また、感動して心を豊かにしてもらいたい」という思いや取り組みを、文化国際課 課長の田宮さんにご理解いただき、今回実現できましたことを、本当に嬉しく思っております。

真摯に音楽に打ち込まれている演奏者の皆さんの素晴らしい演奏が子供達の心に届き、素直な驚きと喜びの表情を見て、こちらが毎回感動しています。各小学校の校長先生はじめ先生方に、温かく迎えていただいていることが、乗り切れる力となりました。ピティナ本部の皆さんには、10年間素敵なプログラム.ポスターを作っていただいたり、相談にのっていただきました。今までご協力いただきました皆様に感謝申し上げます。
「クラシック音楽は、興味があるけど、取っ掛かりがない」という声を、よく耳にします。次世代の演奏者を育てる、と共に、"クラシック音楽を身近に感じてもらい、みんなが笑顔になれる取り組み" である学校クラスコンサートを継続していきたく思います。
岸和田市では、7年前から就学前児童へのアウトリーチ事業を実施していますが、小学校へのアウトリーチ事業は、単発で実施することはあっても、継続的な事業展開はできていませんでした。そのような状況下で、ちょうど第2期にあたる文化振興計画の策定作業をしていた頃、岸和田ちきりステーションの井上先生と話をする機会があり、それが今回のクラスコンサートを実現するきっかけとなりました。井上先生が、長年にわたり取り組まれ、すでにノウハウをお持ちでいること、特に本市出身の若手演奏家の育成に取り組んでいらっしゃったことに、驚いたことを、今でも覚えています。

多感な時期にさしかかる小学生に対し、豊かな音楽体験を提供することは非常に重要です。残念ながら家庭によって、文化芸術に触れる機会が不公平であり、それは、社会的な損失であると考えています。また一方で、若手演奏家にとっては、大人と違って正直な子どもたちの前で演奏することで、わかりやすくプレゼンする能力を伸ばす場にもなるでしょう。しかも、クラス単位で実施することで、数多くの経験が、演奏家の成長を促すことになります。学校の音楽室で45分間。しかも、コンサートホールとは全く違う環境です。ですが、この取組みが、多くの子どもたちに「クラシック音楽って、なんとなーく…ええな」という機会になることを願っています。岸和田市の代名詞である、だんじり囃子も、そしてクラシック音楽のどちらも「かっこええな」という子どもたちを増やすこと。それが、目標です。

学校クラスコンサートは、毎回あっという間の楽しい時間を過ごさせて頂いております。近い距離での演奏やお話ができるので、お子さまの反応も間近で拝見することができます。ピアノの中を覗いたり、間近で演奏を見てくれることで『うわ、すごい!』など、ホールなどでは聴けないリアルなお声も聞けるので、演奏者としてとても素敵な経験をさせて頂いております。学校の先生方の温かいご協力にも、とても感謝しております。今後も井上先生のご尽力のもと、たくさんのお子さまたちに素敵な時間をお届けできることを楽しみにしております。


今年もクラスコンサートに参加させていただき感謝します。井上先生のお力添えで、今回から岸和田市主催の取り組みとして、全校で演奏の機会をいただくことができました。校区によっては少し活発な児童も多い印象がありましたが、演奏中は驚くほど静かに耳を傾け、真剣に聴き入ってくれている様子がとても印象的でした。音楽の魅力がしっかりと伝わったのではないかと感じています。
また、音楽室という距離の近い空間で、生の演奏を体感できる「ピティナ学校クラスコンサート」のスタイルが、子どもたちにとって音楽をより身近に感じてもらえる大きなきっかけになっているのだと、あらためて実感しました。 これからも、音楽の楽しさや感動を伝えられる機会を大切にしていきたいと思います。


学校クラスコンサートは、クラスごとの演奏会ということもあり、演奏者と小学生の皆さんとの距離が近く、心で音楽を共有できている感覚がとても魅力的です。
ただ指が速く動いて凄い!だけではなく、音楽から情景や表情の変化をイメージしてもらうことで、より生きたクラシック音楽の素晴らしさをお伝えできていると嬉しいです。


生徒の皆さんの反応がとても近くで感じられて、一緒にコンサートを作り上げていくような気持ちになりました。
また、質問コーナーでは色々な質問を頂き、コンサートを通して生徒の皆さんの音楽への興味が増したことも実感できてとても嬉しかったです。学校クラスコンサートが、これからも音楽に触れるきっかけになってくれたら幸いです。


今年度は7月と2月に17の小学校でクラスコンサートをさせていただきました。子どもたちは演奏が始まると自然にリズムをとったり、技巧的な部分では驚いた表情したりと、素直な反応を見せてくれました。最初は落ち着きのなかった子も、演奏が始まると静かに集中して聴いてくれたのが印象的でした。 共演コーナーでは、子どもたちがチェロとピアノの音をしっかり聴きながら、気持ちを込めて歌ってくれました。また質問コーナーでは、予想もしなかった質問や専門的な内容もあり、私自身にとっても刺激的な時間となりました。今回の経験をきっかけに、普段生で演奏を聴く機会のない子どもたちが、音楽に興味をもってくれれば嬉しく思います。


まだ寒さの厳しい2月の開催でした。感受性の豊かさや細やかさ、そしてこちらを気遣う温かさ、そしてやはり素直な子ども達の反応!私の幼少期の頃を思うと、音楽が特別身近でもなければ、クラシック音楽はむしろ少し遠い存在でした。しかし、今ではインターネット等でよく流れている曲を演奏した時の子どもたちの反応を大きく感じます。コンサート会場とはひと味違って距離が近い分、お互いにエネルギーを感じたように思います。何でもYouTubeなどですぐ聴ける今、さらなる自分自身の研鑽をしなければと思っています。


今回も子どもたちとたくさんの交流が叶い、とても幸せな日々でした。クラシック音楽に馴染みのない子でも、キラキラ目を輝かせながら興味を持って私たちの演奏を聴き、そして素直な反応を見せてくれました。学校クラスコンサートでの生徒さん達とのやり取りや共演は、私もみんなからパワーを貰えるかけがえのない時間となっています。生の演奏に触れる、この機会をきっかけに少しでも子どもたちの心が彩り豊かになってくれていたら嬉しいです。

- 学級単位での開催ということもあり、より近く楽器の演奏を鑑賞することができました。また、楽器紹介のクイズを出していただいたことで、より楽器に興味関心がでたと思います。
- こどもたちの目の輝きがすごく、音楽の力の凄さを改めて感じています。
- 近くまでヴァイオリンで弾きながら児童の間を歩いてくださり、とても驚き、喜んでいました。
- 子どもたちが、最後まで集中して聴いていたことが印象的でした。後ろの席の児童も「立っていい?」と聞いてくるくらい、釘付けになっていました。
- クラシック音楽を中心に演奏していただいたことがよかったです。普段の音楽の授業では、楽器の写真を見ながらCDの音源を聴きます。それだけではクラシック音楽は退屈だと感じる児童もいます。今回、実際に演奏をしているところを見たことで、クラシック音楽に興味を持ったと思います。
- 内容も、どこかで聴いたことのあるクラシック、はじめての曲、楽器紹介のクイズ、アニメソング、校歌での共演と、大変充実した内容になっており、最後まで楽しい1時間でした。
- 感動した後に、一緒に歌えたことがよかったです。子どもたちは「ピアノの伴奏で、チェロも一緒に歌ってくれた!」と、なかなかできない経験ができたと喜んでいました。
- 児童からは、普段の鑑賞の授業では出ないような意見がたくさん出ていたことが印象的でした。自分の目で見て、聴いているからこそ、自然と出てくる疑問だったのかもしれません。たとえば、どうしたらピアノでそんな迫力が出るのか、チェロで指を震わせているのはどうしてか、など。
- 演奏のレベルが高かったこと、そしてクラシックの選曲がよかったです。最近は流行りの曲を子どもたちにさせる先生もいますが、子どもたちはクラシックも好きです。そして素晴らしい音楽も分かります。その点を改めて感じ、確認できました。
- いつも子どもたち中心に考えてくださるのでありがたいです。子どもたちは本当に喜んでいましたので、よい思い出としてずっと覚えていると思います。
- 質問にも答えていただき、よい経験をさせていただきました。4年生は10歳という節目の年で、自分の将来についても考える取り組みなどもしていたので、演奏だけでなく、なぜ演奏家になったのかなどのお話も聞くことができ、重ねてよい経験になったと思います。


- まず心にひびいて、言いようのないすごさだった。岸和田市立大宮小学校出身の森本美希さんと、岸和田市立八木北小学校出身の伊石昂平さんが来てくれて、演奏してくれて、サインをもらえてうれしかった。
- チェロは人間の声みたいにやさしい音だった
- 最初に演奏をきいた時、想像をはるかにこえていて、私は「音楽はすてきなもので、人の心をうごかすもの」なんだなと思いました。なのでこれからも人に音楽を届けてください。
- 「白鳥」は本当に泳いでいるよう。なめらかで、音がひびいていて、気持ちが落ち着くし、やわらかい気持ちになった。
- 「トルコ行進曲」は速くて迫力があるしかっこよかった。行進しているみたいで、暗い気持ちの時でも元気が出そうな曲でした。
- 「英雄ポロネーズ」はたくましく優雅な曲だと思いました。町の英雄がみんなを救ったみたいなすごい迫力でした。
- バイオリンとビオラは、バイオリンの方が音が高くて、ビオラの方が音が低くておもしろかったです。バイオリンとかの弓の白い部分が馬のしっぽだと知ってビックリしました。
- 「ハンガリー狂詩曲」は急に音が変わって、悲しんだり、楽しんだり、色々な表現がわかりました。色々なリズムや背景が思い浮かび、色々な感情が想像できました。
- 質問にもていねいに答えてくれてうれしかった。めちゃくちゃ感動した。
- ピアノの鍵盤は重いのに、軽々と弾いていてすごかった。
- チェロとピアノの音が合わさって、会話をしているように見えました。
- 共演で「大切なもの」を歌う時に、チェロが上手すぎて、歌うのがもったいなかった
