室崎恵太朗さん(G級 銀賞)~2023入賞者記念コンサート出演者インタビュー

第47回ピティナ・ピアノコンペティション
ソロ・デュオ部門
入賞者記念コンサート
出演者インタビュー
第1部
顔写真
19.室崎 恵太朗[G級 銀賞]
  • バラキレフ:東洋風幻想曲「イスラメイ」
全国大会の演奏

コンサートへのご出演おめでとうございます!
演奏される『バラキレフ:東洋風幻想曲「イスラメイ」』の聴きどころを教えてください。

この曲はバラキレフが中東へ旅した際に書かれました。しかし、東洋風という副題から限定的な地域の音楽ではなく、広範囲を示しており、様々な文化、風土などのスタイルであると私は考えます。
例えば、夜の居酒屋や気分の高揚した村人の踊り、コーカサス山脈の男女の歌であるかもしれません。
ジョージアの民族舞踊、レズギンカのテンポが加速するにつれ、踊りの性質も変化していき、最後はトレパックに変容します。バラキレフの描いた東洋の世界観を皆様にお届けできるように頑張ります。

マイブームは何ですか。

最近、読書にはまっています。
遠坂八重さんのサスペンスや小川洋子さんの「博士の愛した数式」をよく読んでいます。これから自宅にある村上春樹、夏目漱石や太宰治も読みたいです。

最近感動したことは何ですか。

僕は、ほうじ茶とコーヒーは苦くてあまり、飲めませんでした。鈴木先生が毎回、レッスン中にアイスカフェラテを飲んでいらっしゃるのと、内匠先生もアイスコーヒーがお好きで、自分も飲んでみたくなり、実際飲んでみたら美味しくてすごく好きになりました。特に、ジョージアのカフェラテを飲み、感動しました。カフェインの摂りすぎに注意します。笑

ここまでピティナのコンペと向き合ってこられた現在、感じることについてお聞かせください。

ピティナに参加して7年が経ちました。今、思えばあっという間でしたが、とても濃い充実した時間でした。
小さな頃は「とにかく全国大会へ行くこと」が目標で、全国大会へ進むようになると「全国大会で金賞を受賞すること」が目標になりました。母と先生と一生懸命頑張ってきました。
しかし、今振り返るとこのような大事な時期に、ピティナのコンクールだけに邁進するのはもったいなかったかなと思っています。コンクールは、舞台で演奏できる機会や先生方からのアドバイスをいただくことで自分の演奏を高めることに繋がり、貴重な機会だと思います。ですが、結果に一喜一憂したり、同じ曲だけを何ヶ月も練習するのはもったいないことだと感じます。
小さな頃に、様々な実体験から得られる感動は音楽表現の大事な礎となり、また、バッハのインベンションやシンフォニア、ソナチネや小品、エチュードなど将来、大曲を弾くために必要な基礎、基本をしっかり学んでいくことが大事だと実感しています。コンクール曲との両立ができれば理想です。
恐縮ですが、これから学んでいかれる小さな子達に僕から伝えたいメッセージです。

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1年前に鈴木先生門下生の皆さん(石瀬ゆりさん、長谷川美紀さん、深津天馬さん)と行った、
マリア・ジョアン・ピリス先生、ソアレス先生のマスタークラス。
音楽を頑張る仲間達は僕にとって大切な友達です。

今後の目標についてお聞かせください。

今後は、読譜力を向上し、レパートリーを広げます。中学生のうちに偉大な作曲家の小品やエチュードを研究したいです。
また、最近はベートーヴェンの作品に興味があります。ヴァイオリンソナタ、フルートソナタ、チェロソナタ、弦楽四重奏、コンチェルトなど多くの作品に触れ、ベートーヴェンの研究をしていきます。いつか、ベートーヴェンピアノソナタ、コンチェルト全曲演奏会をするのが目標です。

指導者の先生方との印象的な思い出、先生方へのメッセージをどうぞ。

中学1年の全日本学生音楽コンクール全国大会に、鈴木先生が見に来て下さり、演奏後に握手をしてくださったことです。あの瞬間は今まで生きてきた中で一番嬉しかった出来事でした。
演奏した『リスト:巡礼の年第二年への追加「ヴェネツィアとナポリよりタランテラ」』は技巧的にも表現的にも難しく何度も思考錯誤を繰り返してきました。賞をいただけたことも嬉しかったのですが、それ以上に自分の演奏で先生やお客様に喜んでいただけることの方が嬉しいことなのだ、と実感しました。
この瞬間が思い出の一つとなるように、鈴木先生との嬉しい瞬間を更新していきたいです。
また、最近、奥様の真凜先生にも譜読みやソルフェージュを中心にお世話になっております。いつも温かいお言葉をいただき、とても嬉しく思っております。

今年度からお世話になっています、内匠慧先生は鈴木先生の一番弟子、愛弟子の先生です。
内匠先生は知性、感性が天才的で、ソルフェージュの観点から、また様々な曲との関係性から豊かな音楽表現を教えてくださり、毎回のレッスンがとても楽しみです。
先生とはまだ日が浅いのですが、あまり調子が上がらなかった時、先生から「君が、今日ピアノを辞める日になったとしても何も悲観することはない。」と仰ってくださったことが一番心に残っています。いつも生徒にとって一番プラスになるように考えてくださる先生の真摯な姿勢に心から感謝しています。

最後にいつも温かく見守ってくださる、伊井光子先生、ソニーCSLピアノアカデミーの古屋晋一先生、ディーナ.ヨッフェ先生はじめ、ソニーの先生方にも感謝いたします。

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レッスンにて
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主催:一般社団法人全日本ピアノ指導者協会(略称ピティナ)

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