レポ2:5/3丸ビルマルキューブ ピアノ/オペラ劇場(LFJ丸の内)

ラ・フォル・ジュルネTOKYO2023 丸の内エリアコンサート
開催レポート Vol.2(5月3日開催分)

今年も丸の内エリアが音楽に包まれる週間がやってきました!ラ・フォル・ジュルネ東京2023の開幕を明日に控え、丸ビルマルキューブでは一足先に丸の内エリアコンサートを開催しました。GW初日の5/3、丸の内を行きかう多くの方が足を止め、熱心に音楽に聴き入る姿がみられました。

ラ・フォルジュルネ東京2023 丸の内エリアコンサート トップ


5/3(水)
丸ビル マルキューブ

総合司会:飯田有抄

ミニコンサート
ベートーヴェン・喜怒哀楽の先に
出演:菊地裕介(p)

丸ビルマルキューブで開催された菊地裕介さんのミニコンサート。総合司会の飯田有抄さんとのトークを交えて進みました。「交響曲第9番」「告別」と喜びに溢れる曲が続くと、怒りの「熱情」と「月光」へ。そして哀しみが満ち満ちたピアノ・ソナタ第7番、聴いていても楽しいピアノ・ソナタ第16番へと曲は続きます。菊地さんの緻密な演奏とトークを通して、素直に感情を曲に乗せたベトーヴェンが歩んできた人生や、曲に散りばめられた「喜怒哀楽」以上の表現を楽しみながら知っていける公演は、ベートーヴェン自身の感情があふれんばかりに表出されている、第31番のピアノソナタで幕を閉じました。

♪菊地裕介さんより: ベートーヴェンのことは本当に愛しています。ピアニストにとってはお父さんみたいな存在です。曲の量も多いですし、避けては通れない。いつも向き合っていなければならない存在です。

♪飯田有抄さんより: エリアコンサートはコロナ禍でも行っていましたが、今年は久しぶりに賑わい、たくさんのお客様と一緒に音楽を楽しむことが出来てとっても嬉しいです!

プログラム
「喜」
交響曲第9番 第4楽章より
ピアノソナタ第26番「告別」第3楽章
「怒」
ピアノソナタ第23番「熱情」第1楽章
ピアノソナタ第14番「月光」第3楽章
「哀」
ピアノソナタ第7番 第2楽章
「楽」
ピアノソナタ第16番 第1楽章
「じゃあこれは?」
~交響曲第5番 第1楽章~
ピアノソナタ第5番 第3楽章
ピアノソナタ第23番「熱情」第1楽章
ハイドン ソナタ 第59番 変ホ長調 Hob.XVI:49 op.66
モーツァルト ピアノソナタ K.330 第2楽章
ピアノソナタ第8番「悲愴」第1楽章 序奏 第2楽章
ピアノソナタ第21番「ワルトシュタイン」第1楽章
「楽式とは」
ピアノソナタ第31番
各曲からエッセンスを俯瞰しながらご紹介!
ミニコンサート
東京二期会オペラ劇場
出演:梶田真未(sop)、岸浪愛学(ten)、髙田恵子(p)

東京二期会オペラ劇場 この日の最後を飾ったのは、東京二期会オペラ劇場から、ソプラノの梶田真未さん、テノールの岸浪愛学さん、そしてピアノの髙田恵子の3人による公演でした。まずはテノールの岸浪愛学さんがマルキューブの窓から覗く新緑をバックに登場。ベートーヴェンが5月の美しい自然に想いを重ねて作曲したラブソング「アデライーデ」を披露され、続きてソプラノの梶田真未さんが、優美な歌声でベートーヴェンの「優しい愛」、シューマンの「献呈」を披露されました。そして強かで華やかな愛の物語「椿姫」ハイライト。愛に溢れた曲で構成された公演は、「乾杯の歌」をアンコールに、華やかな舞台は幕を下ろしました。

♪岸浪愛学さんより: 東京駅の目の前という、普段とは違う場所で歌うことが出来て良かったです。クラシックをあまり聴かないお客さんにもクラシックに触れてもらえて、ちょっとでも良さが伝わっていればと思います。

♪梶田真未さんより: とても新鮮な気持ちでした。上を見て歌うことが多いので、丸ビルの吹き抜けがキラキラしている様子や洋服を買っている人の様子が目に入ってきて、普段とは違い開放感のある空間で、とても楽しく歌えました。

プログラム
ベートーヴェン:「アデライーデ」Op.46(Ten)
ベートーヴェン:「優しい愛(君を愛す)」(Sop)
シューマン:「献呈」(Sop)
ヴェルディ:歌劇『椿姫』ハイライト
1幕:ヴィオレッタ「ああ、そは彼の人か~花から花へ」
2幕:アルフレード「燃える心を」
3幕:ヴィオレッタ、アルフレード二重唱「パリを離れて 」

文:小原遥夏(2022特級公式レポーター)/写真:春日知明


より多くの人が、ピアノにワクワクできる。
知らなかったピアノの魅力を再発見する。

ピアノの可能性をもっと広げていくための新たな取り組みが始まります。

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