開催レポ:すばるイブニングコンサート 中田蒼唯ピアノリサイタル

開催日程:2023年1月28日(土)
会場:すばるホール(大阪府富田林市)
主催:公益財団法人 富田林市文化振興事業団

2023年1月28日(土)に開催されたすばるイブニングコンサート第58回目のピアニストは神戸市立大池中学校3年生の中田蒼唯さんです。

中田さんのコンサートはバッハ「平均律クラヴァーア曲集第1巻第21番より“フーガ”」で始まりました。優しく柔らかな音色で、一足早い春の訪れを感じさせる温かい演奏でした。次はベートーヴェンの「ピアノ・ソナタ第7番より第1楽章」。伸び伸びた演奏で、よどみのない溌剌とした音楽が奏でられました。続いてはメンデルスゾーンの「幻想曲“スコットランド・ソナタ”」。第1楽章では粒だったアルペッジョが幻想的な空間を作り出していきました。第2楽章では響きを確かめながら、ゆっくりと歩みを進めるような質実な演奏でした。第3楽章は一転し力強いリズムに情熱を重ねあわせた心に迫る演奏を聴かせてくださいました。

そして後半はショパンの作品からまず「スケルツォ第1番」。冒頭から音が火花を散らすかのようで躍動感あふれる演奏で、中間部では反対に陰影をしっとりと描いてくださいました。そして「マズルカから第43・44・45番」。マズルカのリズムに乗せて哀愁漂う楽想を情感たっぷりに奏でてくださいました。最後はデュティユーの「ピアノ・ソナタ第3楽章“コラールと変奏”」。ピアノの音が固く乾いた音に変化します。目まぐるしい曲の展開に対して、なめらかな指裁きと強弱の変化で対応し、劇的な世界が力強く構築されました。

中田蒼唯さん

中田さんは音色が多彩で、曲のキャラクターに合わせた色彩が印象的でした。これからもいろんな作品に対してご自分のスタイルを磨いていかれることと思います。

中田蒼唯さんの感想

この度は、このような大変貴重な機会をいただき、ピティナの皆様はじめ、関わっていただいた方々に感謝します。

あこがれの舞台に緊張しながら当日を迎えましたが、来てくださった方々の顔を見たとたん、うれしさで胸が一杯になりました。「みんな私の演奏を聴きにきてくださったのだから、今日は精一杯の演奏をしよう。」と心に誓いました。

ピアノの前に座り、見上げると吹き抜けの高い天井、大きな窓からは景色が見える解放感が広がっており、ピアノを弾いた瞬間、キラキラとした音が会場を包んでくれました。温か い空気と雰囲気に包まれ、楽しみながら演奏ができ、来ていただいた皆様と充実した時間を過ごすことができました。

演奏を聴いてくださる笑顔を肌で実感できたこの経験は、今後も自分自身の心の支えになると思います。これからもピアノに向き合い、様々な経験や感情を重ねていき、苦しみも、喜びも、全ての感情がより自分の音楽を深めてくれるものと信じて日々精進していきます。今後ともよろしくお願いいたします。

中田 蒼唯

来場者のコメント(抜粋)

  • 楽しかった~!!
  • 見事な演奏聞き入りました。
  • とてもよかった。感動した表情あり、音の響きが生きている感じがした。
  • メンデルスゾーンの曲が良かったです。
  • ショパンのマズルカも何か温かく感じて、どんどん良くなっていくように思いました。
  • 古典から現代に至るまで、すばらしい表現力ですね。また、お会いするのを楽しみにしています。
  • 素晴らしい、早いパッセージに余裕がある。頼もしいピアニストですね。
  • あそこまで力強くひけるのはよほど毎日の努力が実ったのだと感動関心しました。
  • 表情のある音の響きが生きている感じがしました。
  • 曲の前に説明してくれたので、情景を想像しながら聞けました。
  • ゆっくり演奏を聴いて心が豊かになりました。
  • 素晴らしい演奏でした。ショパンのスケルツォすごくよかったです。
  • 心に響く演奏でした。力強さの中に悲しみや楽しさが伝わってきました。
  • 身体全体がメロディーと一体化し感情と熱の伝わってくる素敵な演奏でした。

レポート◎富田林すばるステーション 辻野文崇
写真撮影◎西村則晃(すばるホール)

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