志賀 由梨さん(G級銀賞)~入賞者記念コンサート出演者インタビュー
- プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第6番 「戦争ソナタ」 イ長調 Op.82 第4楽章
入賞者記念コンサートへのご出演おめでとうございます!意気込みをお聞かせください。
ピティナの入賞者記念コンサートは私にとって憧れのステージで、出演させていただけると決まった時はとても嬉しく胸が高鳴りました。ピティナ・ピアノコンペティションに小学1年生で初挑戦した時からの長年の夢でしたので、12年越しの想いが叶った瞬間でした!第一生命ホールで弾ける喜びを味わい、聴きに来てくださるお客様と音楽を共有しながら心をこめて演奏したいと思います。
好きな音楽家、憧れの作曲家はいますか。その理由はなんですか。
私の好きな音楽家はピアニストのアンドラーシュ・シフと、アレクサンドル・カントロフです。特にアンドラーシュ・シフは透明感のある音で派手なパフォーマンスはないものの、自然体な演奏でとても美しい音色を響かせます。音ひとつひとつに意味をもたせ、耳でよく音を聴いて演奏していることが伝わってきます。シフにしかない音色があり、それにいつも魅了させられます。
練習が大変な時の気分転換の方法
練習が大変な時の気分転換の方法は犬の動画を見ることです。犬が大好きなので犬のかわいらしい動画に心癒されて、心を落ち着かせることができます。近所にいるラブラドールレトリバーのももちゃんと触れ合えるのも至福のひとときです!
指導者の先生へ
私の恩師の石井なをみ先生はいつも熱心でピアノへの限りない愛を持っている方です。国際コンクールの審査員をも務められるなをみ先生は、一流のピアニストの演奏を常に感じておられるために「この曲はこういう音色で弾いてほしい」という理想や解釈が確立されています。そのためレッスンで求められる要求は非常に高く、難しいのですが毎回刺激を受けています。また、なをみ先生は自らピアニストのコンサートや国際コンクールなどに積極的に足を運び、常に新しい音楽を体で感じ取って吸収されています。年を重ねても学びを止めず音楽に真摯に向き合う姿をいつも尊敬しています。
G級の全国大会の前日にビデオ通話でレッスンをしてくださいました。その際にバッハのフランス組曲の出だしの音色作りでは「もっとレガートに」「アウフタクトを感じて」「左の音をもっとよく聴いて」「もう一度出だし弾いてみて・・・」と、ご指導に妥協がありませんでした。なをみ先生の最後まで熱心に音色設計に寄り添ってくださる姿に、全国大会で最高の音楽を届けたいと決心しました。おかげで本番納得のいく演奏ができたと思っています。なをみ先生、本当にありがとうございました!
高校生活で最も思い出になる出来事を教えてください。
私が通った兵庫県立西宮高等学校高校音楽科での一番の思い出は、高校三年生の時に定期演奏会のソリストとして選んでいただき、人生で初めてとなるピアノコンチェルトの経験ができたことです。
曲は私の弾きたい曲を尊重してくださり、大好きなサン=サーンスの『ピアノ協奏曲第5番ヘ長調作品103「エジプト風」』を全楽章演奏させてもらいました。夏休みの5日間に渡る集中練習から始まり、本番の1か月前には週に3回放課後にオーケストラ練習が入り、まるで部活動のような日々を送りました。とても充実した幸せなひとときでした。それぞれの楽器の音色を重ねて音楽を作っていくことに、言葉では言い表せない感動を覚えました。オーケストラの講師の先生方からは普段のピアノのレッスンでは得られない別の視点からのアドバイスをいただき、すごく勉強になりました。ソロでしづらかった表現が、壮大に広がっていくのを肌で感じ、心が高揚しました。オーケストラメンバーは音楽科に在籍する1年生から3年生の楽器専攻と音楽科の卒業生や講師の先生で編成されています。そして指揮は私の担任の先生でした。日常生活を共にし心知れる仲間とともに演奏できたことで、心を一つにして音楽を作っていくことができたと思います。
本番では仲間のオーケストラメンバーの迸る熱量に、私も最高の音楽を返したいと胸が込み上げてきました。みんなと音で対話し、ホールの美しい響きをたっぷりと味わいながら演奏することができ、お客様とも感動を共有し合えたと思います。初めてのコンチェルトが県西オーケストラで良かったですし、安心して身を委ねられたことも成功につながったと確信しています。この経験は私の一生の宝物になりました。
一般 3,500円/ピティナ会員・学生 3,000円
- チケットはe+のみの取り扱いです。
- 当日券のお支払いは現金のみとなります。
- 感染対策のため、ご連絡先をお伺いする場合がございます。
- 混雑防止のため、開演前に余裕をもってご来場ください。
- 3歳以下の乳幼児同伴の入場はご遠慮ください。