開催レポ:すばるイブニングコンサート 長谷川祐音ピアノ・リサイタル
会場:すばるホール(大阪府富田林市)
出演:長谷川祐音(ピアノ)
すばるイブニングコンサート第55回目のピアニストは西宮市立用海小学校6年生の長谷川祐音さんです。
長谷川さんの演奏はハイドンの「幻想曲(カプリッチョ)」ではじまりました。力強い和音に温かく奏でられるメロディーが絡み合って、流麗に音楽が紡がれました。
次に演奏してくださったのは、ショパンの「ノクターン第7番」。左手が奏でるくすんだ空間に、色彩豊かな音色がメロディーとなって溶け込んでいきました。
続いてシューマンの「子供の情景(全曲)」。13曲からなる大作を1曲ずつ丁寧に、歌心を込めて様々な表情を楽しませてくださいました。
そして、次の曲はベートーヴェンの「ピアノソナタ第9番」。表現力豊かなスケールの大きい演奏で、左右の手のバランスを保った朗々とした音楽が奏でられました。
最後はリストの作品から「2つの演奏会用練習曲」を演奏してくださいました。『森のざわめき』では、葉の擦れ合う様子の表現が難しかったそうですが、その様子がとても繊細に描かれた演奏でした。また、『小人の踊り』では鍵盤上を指が目まぐるしく駆け巡り、ダイナミックな演奏に最後まで惹きつけられました。
長谷川さんの柔らかな指裁きから生み出される音色にあたたかさを感じました。また、音楽の世界に没入する集中力もとても素晴らしかったです。
長谷川祐音さんの感想
この度は「すばるイブニングコンサート」への出演の機会を与えて下さり、ありがとうございました。
僕にとって初めてのソロリサイタルでした。演奏プログラムも1時間弾き続けるという初めての経験で不安もありましたが、沢山のお客様の顔を見ると不安よりも楽しさが勝り、最高に楽しいステージでした。
まだまだ未熟な演奏でしたが、会場から頂いた温かい拍手がとても心地よかったです。
演奏以上にトークで緊張したので、ピアノと共にスキルアップしていきたいです。
今年から中学生になり、勉強との両立も難しくなってくるかと思いますが、今まで以上に真摯にピアノと向き合い頑張っていきます。
本当に有難うございました。
長谷川祐音
来場者のコメント(抜粋)
- 素敵でした。中学生になっても頑張ってください。
- 大変良かったです。次の機会が楽しみです。毎年の成長を期待しています。
- 小さい躰で力強く弾いていてとても感動しました。
- 1時間あっという間でした。素晴らしい時間をありがとう。
- 1時間ノンストップで弾く集中力がすごいと思いました。
- 素晴らしい演奏でした。また聴きたいです。大きなコンクールできっと優秀な成績を残されることと信じています。
- これからも応援しています。
レポート◎富田林すばるステーション 辻野文崇
写真撮影◎西村則晃(すばるホール)