第45回コンペ 入賞者記念コンサート 出演者インタビュー 進藤実優さん
出演者インタビュー
10. 進藤 実優[特級銀賞]
- リスト:ハンガリー狂詩曲第12番 嬰ハ短調 S.244-12
思い出のレッスンはありますか。
ロシア留学中のエピソードになります。
教室からの眺め
ラヴェル作曲「水の戯れ」のレッスン中に、私の出す鈍い音に対して、「もっと澄んでいて、透明で、粒が際立っている、クリスタルのような音でないとダメ」と何百回も仰られました。鍵盤に触れる前に、どれだけ感覚が研ぎ澄まされていないと音を出してはいけないのか、学んだレッスンでした。
モスクワ音楽院付属中央音楽学校でのレッスン風景
ステージで演奏する際に心がけていることがあれば教えてください。
演奏前:聴いてくださるお客様の人数に関係なく、ものすごく緊張するので、できるだけ普段通りの精神状態でいようと意識します(時間があれば仮眠もとります)。頭の中で音楽を鳴らしながら、「ここをこういう風にした方が良くなるのではないか」などとステージに上がるまで考えています。
演奏中:冷静に曲全体の展開を考えて弾くようにしています。また、どう打鍵すれば鳴らす音が理想的に(イメージした音で)ホールに響くのか考えています。
ピアノを弾いていて良かったと思う瞬間はどんな時ですか。
美しい(ただ癒される曲ということではありません)曲を見つけたとき。楽譜を見ながら、曲についての理解が深まったとき。心を動かされる演奏に出会ったとき。