第45回コンペ 入賞者記念コンサート 出演者インタビュー 渡邊 伽音さん
- プロコフィエフ:ピアノソナタ第6番「戦争ソナタ」 イ長調 Op,82 より 第4楽章
ピアノの練習以外に音楽と向き合うためにしていることがあれば教えてください。
自分が今練習している曲を弾いているピアニストの演奏を、YouTubeやAmazon Music 等で調べて、出来る限り聞く時間を増やすようにしています。
例えば練習していて、中々呼吸やフレーズが繋がらない所は、音源を聴きながら実際に歌ってみたり、動画で視聴できる場合は、体の使い方やタッチングを参考にしたりしています。それ以外では、上腕や胸の筋肉を鍛えるトレーニングを無理のない程度に行なっています。
高校の先輩には偉大なピアニストも多くいらっしゃいますね。最近では反田恭平さんや小林愛実さんがショパンコンクールで入賞されました。渡邊さんの目指すあるいは憧れのピアニストがいれば教えてください。
小林愛実さんや反田恭平さんのChopinコンクールでの演奏は、LIVEで聴きました。曲に対する情熱と、内面から溢れるエネルギーに胸がいっぱいになりました。
私の憧れているピアニストは2015年のショパンコンクールで3位に入賞したケイト・リウです。彼女の華やかな音色と、呼吸感、聴衆の心を惹きつける音楽性が大好きで、いつか彼女のような音楽が奏でられるようになれたらと思っています。
入賞者コンサートでの演奏曲について教えてください。
今までは、ロマン派や叙情的な要素の多い曲を好んで勉強してきたのですが、私に足りない音色を開拓していくために、初めてプロコフィエフに挑戦してみました。
演奏させて頂く4楽章の出だしは音数が少ないですが、均等に現れる左手のオクターブが緊迫感を、そこに右手の不協和音のメロディーが重なったときに恐怖を感じさせます。戦争は常に死と隣り合わせなので、その緊張感や焦燥感、独特の世界観を表現できたらと思います。
ピアノを弾いていて良かったと思う瞬間はどんな時ですか。
自分が思い描いていた音楽を奏でる事ができた時や、演奏後に言葉をかけて頂けた時は喜びを感じます。
この舞台を経て、10年後、あなたはどんな人になっていると思いますか。
自分だけの音色や音楽を見つけて、沢山の方を魅了できる唯一無二の演奏家になれるよう頑張りたいです。