第45回コンペ 入賞者記念コンサート 出演者インタビュー 国本奈々さん

第45回ピティナ・ピアノコンペティション
入賞者記念コンサート
出演者インタビュー
顔写真
8. 国本 奈々[G級金賞]
  • チャイコフスキー=プレトニョフ編:組曲《くるみ割り人形》 より 「行進曲」「金平糖の踊り」「ロシアの踊り」「中国の踊り」「アンダンテ・マエストーゾ」

永野先生とのステキなエピソード、拝見しました。「ピアノは人の気持ちがわからないと人の心を打つ演奏はできない」という教えなど、たくさんのことを教わってきたと思いますが、特に今回のコンペに向けて印象に残っているエピソードや先生から頂いたアドバイスがあれば教えてください。

たくさんの不思議な指導グッズを発明する先生ですが小さい生徒さんに体や腕の使い方を教えるために、手袋を2つ縫い合わせ、先生の手と重ねて二人羽織のように後ろから抱っこして教えているSNSがあがっていました。 「先生の発明グッズだ!小さい生徒さん、抱っこで可愛いな!」と思って見ていたら、次のレッスンではわたしにもその発明グッズを装着され、後ろにおんぶのように、ひっついた先生から「奈々ちゃん、私よりもう大きいから前が見えないわ!」と叫びながらも、上腕の使い方、体の使い方を一生懸命教えてくださったのが楽しい思い出です。 また、ミスタッチを恐れて音楽がこじんまりするのが一番ダメミスタッチを恐れない!!ここはどんな景色が見える?など、大切なことをいつも教えてもらっています。

B級全国大会出場時、池袋の練習室を後にする永野先生と国本さん(2014年の8月)

本番でのステージで、考えていたこと・演奏する上で意識していたことがあれば教えてください。

高校生になってコンクールだということを忘れて、ただただ私の弾いているこの素敵な曲を聴いてくださる人に「届けたい。聴いてくださってありがとうございます。」と思えるようになりました。 舞台で自分の音をきいて、それが「届きますように。この場面はこんな景色なのが伝わるといいな」とか、そういうことを考えて弾いています。

「音楽に想いをのせて届けられる人になりたい」とのことですが、憧れているピアニストはいらっしゃいますか。

上原彩子さんと小菅優さんです。 上原彩子さんのシューマンのコンチェルトをテレビですが聴いたときは 心にぐっときて泣きそうになりました。小菅優さんのコンサートでは、音楽を聴きながら、いろんな景色を見ながら旅している不思議な感覚になりました。音楽ってピアノって本当に素敵だなと思います。

入賞者コンサートでの演奏曲について教えてください。

チャイコフスキープレトニョフのくるみ割り人形は 入賞者コンサートで弾かれた尾崎美空さんの演奏をユーチューブで聴いたのが初めてでした。その時からこの曲はいつか弾いてみたい憧れの曲になりました。まだ難しいかなと思いながら、せっかくのコンサートの舞台だしと思って選びましたが、今の私には難しすぎてとても苦労しています。バレエ音楽でありながら、ピアノでダイナミックな世界を表現している本当に素敵な曲です。

思い出のレッスンはありますか。

先日、先生と私が入門したころの写真を一緒に見ていた時に「わたしこんな小さな可愛い子を鬼のように叱り飛ばしてたんだね!でもわたしもこの子をなんとかしなくちゃと必死だったのよ」と言ってくださったときにジーンとしました。今も変わらず叱り飛ばされていますが、先生にはこの先もずっと長生きして私を見守ってたまに叱ってほしいです。 偶然が重なって先生を知り、出会えたのですが、「出会ったのは偶然でなく必然なのよ。世の中には偶然なんてものはなく、すべては必然なのよ」という先生の言葉が今も胸にあって、ピアノをしていてうれしい時だけでなく、悲しかったりガッカリした時も、それは今の私にとって必然で必要なことなんだなと思えるようになりました。

国本さんが入門して半年、門下の先輩の谷昂登さんと永野先生と撮られたお写真。第一生命ホールにて(2014年の8月)

今年度の コンペティションの思い出をお聞かせください。

今年はG級から福田靖子賞選考会まで9日間東京に滞在したのですが、JrG級や全国大会などで、よく一緒になる人たちや親友と再会できました。一緒に頑張っている仲間だと思っていてすごく励みになるし、顔を見るだけでうれしいです。 福田靖子賞選考会では、演奏の後、審査員の先生方が時間をとって出場者全員に本当に細かくアドバイスしてくださる時間があり、今もその時のアドバイスを練習の時にふと思い出します。演奏をわざわざ会場に聴きにきてくれた先生や九州の友人、配信をききながら自分のようにドキドキしてくれた友達、すぐに感想を下さった方、私は本当に幸せです。

ピティナのコンペに出場されたきっかけは何だったのでしょうか。

幼稚園年長の頃に発表会の曲を母と探していて、偶然ピティナのA2級に出ている同じ年の女の子の動画を見つけました。ピティナというコンクールをその時は知らなかったのですが私とは全く違う、とても素敵な演奏で驚きました。その時に母があの動画のような演奏をする子たちの生演奏を私に聴かせてあげたいと思ったそうです。それで小学1年生のA1級からほぼ毎年ピティナのコンペに出場するようになりました。小学2年生の時に、その動画の女の子と東京の全国大会で会うことが出来たのも大切な思い出です。

ご自身の長所・短所(伸ばしたいところ)をどう捉えていますか。

長所は悲しいことがあってもそれは私のために必然なんだと思える打たれ強いところです。短所はもうトークが壊滅的で、インタビューとかしてもらうと足がガクガク震えます。

ピアノを弾いていて良かったと思う瞬間はどんな時ですか。

舞台に立って、大好きなピアノを心をこめて弾き終えたその瞬間が何よりも好きで、どんな苦労もその一瞬で全部吹き飛んで幸せな気持ちで一杯になります。

チケットお申込み<各部>

一般 3,500円/ピティナ会員・学生 3,000円

  • チケットはe+のみの取り扱い。
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