レポ:4/30 糸島市立可也小(長井進之介pf)

糸島市立可也小学校
日時:2025年4月30日(水)
会場:音楽室
参加人数:全校生徒 638名
出演:長井進之介(ピアノ)
主催:ピティナいとしまステーション
プログラムはこちら
 

2025年度初の学校クラスコンサートは、福岡県糸島市立可也小学校でした。前日開催された九大学研都市春季ステップの翌日に、いとしまステーション主催で開催されたものです。お話と演奏に向かったのは、ステップでもアドバイザーを務められた、長井進之介さんです。いとしまステーション、そして長井さんからレポートをいただきました。

いとしまステーション代表:菊池悦子先生より

長井先生の出身地とドラえもんの作者の出身地が同じという事もあり、子ども達が大好きなドラえもんの曲から始まりました。共演曲ではなかったのですが、1曲目から大合唱になりました。

子犬のワルツ、子猫のワルツ、花に関する曲…質問したり、クイズを出して、子ども達はとても積極的でどんどん手が挙がり盛り上がりました。

低学年と高学年の2部制で反応の仕方が様々で興味深い時間でした。ラデツキー行進曲、校歌、ファジルサイのトルコ行進曲と子ども達を惹きつける曲が続きました。楽しいプログラムで、子ども達と考えたり、体感しながらの素敵なコンサートでした。

子どもたちからも、「しんのすけ先生すごかった!」「トルコ行進曲のジャズのいつか弾いてみたい!」などという声があがっていました。

長井進之介さんより

今回、はじめて学校クラスコンサートの演奏を担当させていただきました。貴重な機会をくださったピティナ関係者のみなさま、いとしまステーションのみなさま、そしてコンサートをお聴きくださった糸島市立可也小学校の生徒さん、教職員のみなさま、本当にありがとうございました!

これまでにも小学校での演奏やお子さま向けのコンサートは経験してきたのですが、たいてい共演者がいましたし、一枠300人という大人数、ひとりでお話しをして生徒のみなさまとコミュニケーションをとりながら・・・というのは私にとってはじめてのことです。「どうすれば楽しんでもらえるだろう?」ということをテーマにプログラムや構成を組むよう心がけ、当日を迎えました。

子どもは知らない曲でもとってもよく反応してくれるのですが、やはり1曲目はみんなが知っている、そして楽しいメロディの曲にしよう、と思い、今回は「ドラえもん」の主題歌「夢をかなえてドラえもん」を選びました。これがうれしいハプニングにつながります。とくにこちらから何もアナウンスはしなかったのですが、なんとメロディがはじまったら低学年組ではみんなが大合唱してくれたのです。元気いっぱいの楽しそうな歌声は少し緊張していた私に大きな力をくれて、とても楽しいオープニングとなりました。高学年組は少し控えめでしたが、それでも声を出してくれる生徒さんもいらっしゃり、一曲目にこれを選んでよかったと思いました。

プログラム本編では、なるべくコミュニケーションをとれるように、クイズや質問を取り入れるように組みました。ネコやイヌ、お花といった身近、あるいはお子さまが大好きであろうものをテーマに、それを題材とした作品を演奏しながら、「みんなはどっちが好きかな?」「これは何のお花だと思う?」といった投げかけを取り入れながら行うように構成しました。とくに「お花」ではペヤチェヴィチの「バラ」、シベリウスの「カーネーション」、を演奏したのですが、正解にたどり着いた生徒さんもいれば、「オオイヌノフグリ」といったこちらが想像もしていなかったようなお花の名前も飛び出したりするなど、想像力の豊かさを実感しました。

ぜひ今回取り入れたかったのが「共演」でした。楽曲のアイディア、やり方はいろいろと浮かんだのですが、ピアノを弾きながらお話しするため、説明と演奏のバランスが難しいのが悩みどころです。そこでなるべくシンプルにできるものを…ということで行きついたのがJ.シュトラウスI世の「ラデツキー行進曲」でした。2拍子でリズムがとりやすい、音量の大小で表現ができる、演奏しながらこちらから指示を出すことができる・・・といった点からの選曲です。実際に一回やってみただけですぐに手拍子で演奏に参加してくださり、とても素敵な時間となりました。

また「校歌」の共演も心に残るものとなりました。低学年組は元気いっぱいの歌声でしたし、高学年組はより表現にも気を配った歌唱となり、それぞれの魅力あふれる歌声と一緒に演奏できたことは嬉しい思い出です。

最後にはモーツァルト(ファジル・サイ編曲)の「トルコ行進曲ジャズ」で元気にお別れさせていただきました。コンサートが終わった後はお見送りをさせていただきましたが、みんな元気いっぱいに挨拶してくれたり、手をふってくれたり、「楽しかった」など声をかけてくれたので、本当に良かったと思いながら終えることができました。

大変貴重かつ心に残る機会をいただき、心から感謝しております。今回の経験を今後の「ピティナ・ピアノステップ」でのトークコンサートや、いずれまた機会をいただけるようでしたら今後の「学校クラスコンサート」でも活かしていきたく存じます。本当にありがとうございました!

学校クラスコンサート
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