レポ:1/27 高知市立小高坂小(南杏佳pf)
2024特級グランプリの南杏佳さんが前日のピティナ高知支部の入賞者記念コンサート「ブロッサムコンサート」のゲスト出演に続き、1月27日に高知市立小高坂小学校にて初の学校クラスコンサートに出演しました。高知支部よりのレポートをお届けします。

1月27日、南杏佳さんが高知市立小高坂小学校にて学校クラスコンサートを開かれました。69名の6年生の生徒たちの拍手に迎えられ、教室に入りました。そして、子どもたちに身近にクラシック音楽を感じてもらおうと、曲に描かれた情景や作曲家の想いなどを想像させたり、ピアノの周りに子どもたちを集めてピアノの仕組みなどを話されました。

初めての学校クラスコンサートに選んだ曲目は、南さんが特級セミファイナルで演奏したムソルグスキーの「展覧会の絵」。若くして亡くなった親友の画家の追悼展覧会を題材に書かれた組曲から、5曲を抜粋して弾いていただきました。

最初の「プロムナード」は、ムソルグスキーが展覧会を歩いて回っている様子を表していると言われ、南さんは「ムソルグスキーは、太っているか、痩せているか、どちらだと思う?」とクイズを出し、演奏から足取りの様子を想像してもらいました。続く「テュイルリー, 遊んだあとの子供のけんか」「卵の殻をつけたひなどりのバレエ」などと興味深いタイトルの曲についても、場面、場面で演奏前にクイズを出され、ただ聴くのではなく、子どもたちの関心、心を夢中にさせる見事な60分の授業でした。学校の視聴覚室のピアノが、曲の場面によって”ひなどり”のピアニッシモから「キエフの大門」のフォルティッシモまで鳴る様子を、子どもたちは情景やお話を想像しながら、食い入るように聴き入っていました。

ピアノの周りに子どもたちを集めると、たくさん張ってあるピアノの弦を見せて、子どもたちの発見したことに耳を傾け、仕組みを解説されました。「キエフの大門」をピアノの下にもぐって聴く体験もしました。
最後は、南さんご自身も懐かしいと言われる「HEIWAの鐘」の合唱を共演し、子どもたちの声と南さんのピアノが美しく響きました。質問コーナーでは、アメリカと日本の2つの拠点で活躍する南さんに対して「英語で自己紹介をしてください」というリクエストが出たりと、持ち前の明るさとお話で子どもたちとも打ち解け、アットホームな雰囲気のクラスコンサートとなりました。

高知県支部 佐竹鈴江
きらめく音色、豊かな表現力、間近で聴く本物の音に子どもたちはもちろん、私たち教員もほんとうにうっとりと聞き入ってしまいました。選曲がとてもよく、音とその音があらわす場面や気持ちの関わりをよく聴きとることができ、「音楽を聴く」ことがじっくりできた内容でした。そして南さんの弾く姿に食い入るように見つめている子どもたちの姿は、どんな言葉よりも音楽の素晴らしさや楽しさを感じ取ったことと思います。 また、クイズ形式で進めてくれたことも飽きさせずに真剣に音楽を聴く手立てになっていて、あっという間の1時間でした。普段の音楽の授業では味わえない質のいい生の音楽を聴けたことは、子どもたちにとって忘れられない時間になったと思います。急なアンコールにもお応えいただき、ありがとうございました。今後このような機会があればまたぜひお願いしたいと思います。

小高坂小学校 音楽専科 大野結花

高知支部のブロッサムコンサートの次の日には小高坂小学校での学校クラスコンサートへ。初めての試みだったのでどの本番よりも緊張しましたが、熱心に目を輝かせて話も演奏も聴いてくれる子供達のおかげで難なく終えることができました。クラシックピアノをもっと身近に感じてもらえればな、と思っていたのでそれが達成できて嬉しかったです。合唱で共演したのですが皆様の歌声が上手すぎて驚きました!

コンサート当日の夕方、「高知さんさんテレビ」で学校クラスコンサートの様子が放送されました。
「目で追えないくらい指が速い」日米で活躍するピアニスト南杏佳さんが小学校で演奏【高知】(動画つき記事)
放送日:1月27日(月)
時間:18:09~19:00
番組名「プライムこうち」