グランミューズ部門入賞者インタビュー:Yカテゴリー1位 佐藤美空さん
2022年2月26日(土)に行われるグランミューズ部門入賞者記念コンサート。
今回は、グランミューズ部門Yカテゴリーで1位を受賞された佐藤美空さんです。北海道のご出身で、現在大学3年生です。普段の練習や、好きな音楽について語っていただきました!
コンクールでご入賞されたお気持ちをお聞かせください。
このような賞を頂けるとは思っていませんでしたので、とても嬉しかったです。全国大会に出場するのも、一人で東京に行くのも初めてのことでしたので、出発前から本番直前まで緊張していましたが、本番は憧れのステージに立っている喜びを感じながらのびのびと演奏することができました。
普段の練習はどのようなスケジュールでされていますか?頻度や内容など教えてください。
予選の2か月前から全国大会までは、毎日朝8時から夜の9時まで練習すると決め、授業とアルバイト以外の時間は常に作品と向き合って過ごしました。
今は日によってまちまちですが、1曲を完成させるのに時間がかかってしまうタイプなので出来るだけたくさん弾くようにしています。
全国大会・入賞者コンサートでの選曲について、選曲理由、作品の聴きどころについてお聞かせください。
全国大会での演奏曲「バーバー:ピアノソナタOp.26 第1楽章、第4楽章」
現代曲に挑戦してみたいと梶野先生に相談し、何曲か候補を挙げていただいた中から選曲しました。この曲を選んだ理由は、随所に現れる繊細で情緒的な旋律に強く惹かれたからです。第1楽章は力強い第1テーマと繊細な第2テーマの対比が、第4楽章は曲全体を通してめまぐるしく表情が変化していくところが聴きどころです。
入賞者コンサートでの演奏曲「ベートーヴェン:ピアノソナタ 第30番 第3楽章」
バーバーは伝統に従った和声法や楽式を用いて作曲しており、特にベートーヴェンの作曲技法を積極的に取り入れていたそうです。そのお話を聞いて、コンクールが終わったらベートーヴェンに取り組みたいと思っていました。この作品は、ベートーヴェン晩年の作曲技法的特徴である対位法と変奏形式が用いられており、大きな広がりを持った楽章となっています。実は前にこの曲を弾いたことがあるのですが、自分の未熟さゆえに曲を十分に理解して表現することができませんでした。コンサートでは、少しでも成長を感じられるよう、そして聴いてくださる方々にこの曲の魅力をお伝えできるように、心を込めて演奏したいです。
より良い音楽、演奏のために普段から心がけていることはありますか。
作品に取り組むときは、その作曲家自身について理解するために、室内楽や管弦楽器の作品も聴くようにしています。コンペの際には、先生が紹介してくださったバーバーのヴァイオリン協奏曲を本番直前まで聴いてイメージを膨らませていました。
好きな作曲家・ピアニスト・録音はありますか。
好きな作曲家はシューマンです。彼自身の複雑な内面を反映させた曲調にとても惹かれます。特に、『交響的練習曲』とクラリネットの『3つのロマンス』が好きです。
ピアノ以外で好きな事、熱中している趣味などはありますか。
ONE OK ROCKというバンドが好きです。朝の身支度中や通学時間に聴いて気分を上げたり、自粛期間中にはライブ映像の配信があったので、自宅で楽しんだりしていました。
食べることも大好きです。特に韓国料理が大好きで、いつか本場韓国に食べに行きたいです!
コンサートへの抱負、今後の目標をお聞かせください。
コンサートで演奏するソナタ第30番は、ベートーヴェンのピアノソナタ全32曲の中で私が最も好きな曲です。美しい旋律を持つ主題と表情豊かな6つの変奏をお楽しみいただけるよう、心を込めて演奏いたします。
大学生活最後の1年になりました。社会人になったらピアノに多くの時間を費やすことは難しくなると思いますので、卒業までにさまざまな事に挑戦して研鑽を積みたいです。
佐藤さん、お忙しいところご協力ありがとうございました!本番を楽しみにしています。