開催レポ:こども定期演奏会

日程:2021年9月5日(日)
会場:サントリーホール
出演:下野竜也(指揮)、東京交響楽団、小山実稚恵(ピアノ)、山路優美(こどもピアニスト)、後藤平介(こどもピアニスト)

写真提供:サントリーホール

9月5日(日)東京交響楽団&サントリーホール主催「こども定期演奏会」オーケストラ・タイムマシーンII(西洋音楽史)―第79回 ロマン派― が開催されました。当公演では今年で3回目となる、「こどもピアニスト」によるピアニスト・小山実稚恵さんと連弾で、東京交響楽団との共演できるという夢の企画が実現しました。

今年の共演曲目は、グリーグ作曲:組曲『ペールギュント』より第1曲「朝」、第4曲「山の魔王の宮殿にて」の2曲。
最初の演奏となったのは山路優美さん。第1曲「朝」の演奏です。ピアノとオーケストラが1音目から一緒に音を出す難しい曲でしたが、オーケストラとの呼吸を合わせのびやかに音楽が始まりました。優美さんの音色はまろやかで、まっさらでみずみずしい、朝の森の空気が一気に会場を包みました。場面の変わり目もオーケストラの音を聴きながら演奏され、様々な森の中の風景を想像させる素晴らしい演奏でした。

続いて後藤平介さんの演奏です。曲目は第4曲「山の魔王の宮殿にて」。木管と低弦からメロディーを引き継ぎ、加速しながら曲のリズムを作っていく難しいパートでしたが、持ち前のリズム感と集中力でどんどんオーケストラを引っ張っていきました。ラストに向けてどんどん音楽が高揚していき、会場のこどもたちもその熱狂に魅せられていきました。

2名の堂々とした素晴らしい演奏に、会場からは大きな拍手が送られました。

インタビュー
山路優美さん(小学校2年生)

演奏会の感想を教えてください。

オーケストラの音がきれいで、ふわって包み込まれているようでした。

「朝」の透き通った空気感を音色で表現されていました。どのような準備をしましたか?

朝の森をイメージしました。朝日が昇るところや、鳥の声などいろいろな場面を想像して弾きました。ノルウェーの森の写真や風景画を集めたりして、それを譜面台において弾く練習もしました。

ピティナ・ピアノコンペティションA1級金賞も受賞されました。おめでとうございます!たくさんの曲を用意するのは大変ではなかったですか?

ピアノは毎日2時間くらい練習します。たくさんの曲を弾くのが好きなので、あまり大変ではなかったです。

2021ピティナコンペA1級全国大会での演奏

今回の演奏会のテーマは「タイムマシーン」。タイムマシーンがあったらどんな時代に行ってみたいですか?

ショパンやモーツァルトに会いに行って、ピアノを一緒に弾いてみたいです。

後藤平介さん(小学校5年生)

演奏会の感想を教えてください。

オーケストラの音が大きくて気持ちよかったです。ピアノの音にどんどんかぶさってきました。

「山の間王の宮殿にて」では平介さんのピアノが曲のリズムを作っていく、難しいパートだったのではないかと思います。準備はどのようにしましたか?

この曲のCDをたくさん聞いてイメージを膨らませ、自分なりの音楽を作っていきました。下野先生や東京交響楽団の皆さんから音に対してのアドバイスもいただきました。

今年の丸の内エリアコンサートではショパンを披露してくださいました。様々な曲にチャレンジしていますが、ピアノのどんなところが好きですか?

ピアノはさまざまな音色が出せることが好きです。今回は強くてかっこいい音色をイメージして演奏しました。

2021 丸の内エリアコンサートでの演奏

今回の演奏会のテーマは「タイムマシーン」。タイムマシーンがあったらどんな時代に行ってみたいですか?

いま「インヴェンション」を練習しているところなので、バッハに会ってどんな演奏だったのか聞いてみたいです。

次回公演情報:
こども定期演奏会 第80回「オーケストラ・タイムマシーンII 西洋音楽史 ―近現代―」
日程:2021年12月12日(日)
出演:原田慶太楼(指揮)東京交響楽団
会場:サントリーホール
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