Marunouchi GW Festival 丸の内エリアコンサート 開催レポート

2021年4月28日(水)~5月5日(水・祝)Marunouchi GW Festival丸の内エリアコンサートが開催されました。昨年に続き緊急事態宣言となったゴールデンウィークに、お家からオンラインでお楽しみいただける音楽のコンテンツを丸の内から無観客でライブ配信しました。
ディズニー・プリンセスとのタイアップ企画、プティット・ラ・フォル・ジュルネ、そしてピアノとピアニストの魅力に迫る「ピアノ」3Daysなど、各公演のアーカイブ配信をご紹介します。
片山柊さん(2017特級グランプリ)が、Marunouchi GW Festivalオープニングスペシャルイベントにピアノ演奏でゲスト出演。映画『塔の上のラプンツェル』で日本語吹き替えキャストを務めた中川翔子さんのイベントで、ピアノ演奏を披露しました。


尾城杏奈さん(2020特級グランプリ)が大学の先輩でもあるヴァイオリニスト髙木凜々子さんをゲストに、開催中止となった同音楽祭のテーマ作曲家であったベートーヴェンより「ロマンス第2番」「ピアノソナタ第30番(抜粋)」などを演奏しました。
毎年丸の内に出演している小原孝さんが、ベートーヴェン・メドレーから圧巻のラヴェル:ボレロのピアノソロ演奏まで、また、子どもたちが楽しんで練習できるようにねこふんじゃった連弾の数々など、楽しいステージを披露しました。
5/3(月祝)~5/5(水祝)は、ピティナYouTubeチャンネルにて、ピアノとピアニストの魅力に迫る3日間・12ステージが開催されました。司会進行はお馴染み・クラシック音楽ファシリテーター・飯田有抄さん。
1日目プロのステージでは、ピアニストの持つ高い能力に深く迫力迫りました。2日目は世界に羽ばたく若き秀英たちの入賞者シリーズ。そして3日目は子どもから大人までピアノを楽しむ様々な方々がステージに登場。全国津々浦々で子供から大人までピアノを楽しむというピティナの活動を通して、日本のピアノ文化の裾野の広さを感じさせる取り組みとなりました。
長いクラシックの歴史、数限りないピアノ曲から、何かしらのイマジネーションを膨らませて選曲することー1曲ずつが一つの星であり大きな星座を作っていくこと、と語る赤松先生。
今回テーマに選ばれたキーワード「5月」「駅」「初夏」「夜景」から、どのように季節が変わっていくのか、どのようにイマジネーションが広がっていくのか。思い出や旅のエピソードも交え、ピアニストがイマジネーションを紡いでゆく様子が紹介されました。
楽譜を見てさっと弾くこと、楽譜を読み込んで音楽を解釈することとは。菊地先生の「楽譜棚」をちょっと覗き見る企画では、リアルタイムに書き込まれる膨大なリクエストにどんどん演奏で応える菊地先生に、チャット欄も大いに盛り上がりました。
ブラームス、シューベルト、バッハ・・様々なコメントに次々に応えていくのにに大盛り上がり。
最後はその場でダウンロードしたばかりの楽譜「ブルグミュラー:オベロン」を演奏して楽譜の初見と読解を実践。日頃からの深い楽譜の読み込みや、基礎となる音楽理論や作曲を学んでおくこと、そうした「リテラシー」の必要性が語られました。
メロディを生かして別のハーモニーに変えたり、リズムを変えたり、もともとあるグルーヴを別のグルーヴに変えたり、聴きなじみのある部分は少し残したり・・。"佐久間あすか流"かっこよく美しく繊細なアレンジが、原曲との対比で紹介されました。
クラシックを学び18歳で別のジャンルに飛び込んだ経験から、英語で遊ぶように「ピアノで遊ぶ」こと、遊び心から推測してみること、逆に原曲を忠実に読み込むことなど、多くの示唆に富んだ内容が語られました。
YouTubeクリエイターピアニストとして小さなお子さんから大人の方まで絶大な人気を誇るよみぃさんが登場。
「即興力」「対応力」「音の作り方」をテーマにお届けしました。飯田有抄さんの絶妙なインタビュートークでは、子どもの頃の思い出や活動を始めたきっかけなど、興味深いエピソードが語られました。試行錯誤しながら新しいYouTuberの分野を開拓してきたよみぃさんが、経験を交えながらアレンジのポイントなどを紹介する貴重なコーナーとなりました。
コンペティションの入賞者を中心とする若い音楽家たちのステージ。3人の若い演奏家はいずれも十代。全日本学生音楽コンクールピアノ部門中学校の部で優勝した方々によるフレッシュな演奏が披露されました。
2020ピティナ特級入賞者であるお二人は、同2020年に山縣美季さんが日本音楽コンクールピアノ部門優勝、谷昂登さんが東京音楽コンクールピアノ部門最高位と大活躍。現在、集中して取り組んでいる作品から、山縣さんは日頃弾いているショパンの作品から新曲となる「ノクターンOp.62-2」を新鮮な気持ちで聴いていただきたいと選曲。谷さんは昨年の特級で演奏したペトルーシュカに続いて、ストラヴィンスキーのバレエ音楽に興味が広がり、今回はアゴスティ編「火の鳥」を演奏しました。
没後100年の記念の年を迎えているサン=サーンスの作品「死の舞踏」にペアリングする曲を、事前にお客様にリクエストで決めていただく試みでライスラー:愛の三部作が決定。メイン曲のサン=サーンス「死の舞踏」、そしてアンコールに「白鳥」が演奏されました。鈴木舞さんの魅惑的かつ情熱的なヴァイオリンと片山柊さんの色彩豊かで構築感のあるピアノで圧巻のステージとなりました。
黒木さんは、リスト自身が愛した女性に向けて書いた美しい歌「愛の賛歌」と、リストが技巧的かつピアニスティックに編曲したサン=サーンス「死の舞踏」を選曲。古海さんは、グノーのオペラ「ファウスト」をリストが編曲した「ファウストのワルツ」で、オペラの壮大なスケール感やリストの華やかなピアニズムを表現。最後にプーランク:愛の賛歌で締めくくりました。二人の考え抜かれたプログラム・コンセプトから、壮大なドラマを感じさせる演奏が繰り広げられました。
オーディションを通過した子どもたちによるキッズ・ステージ。ソロばかりでなく親子連弾や同級生連弾など、インタビューも交えた楽しいステージとなりました。
仕事を持ちながらピアノを続けるワーカー・ピアニストから、専門的にステージをこなしているプロの方までバラエティーに富んだ演奏となりました。
開催期間 | 4月28日(水)~5月9日(日) |
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開催場所 | 丸ビル1F マルキューブ、丸の内仲通り、
丸の内ドットコム 丸の内ドットコム【公式】YouTubeチャンネル ピティナ・ピアノチャンネル【公式】YouTubeチャンネル |
主催 | 三菱地所株式会社 |
協力 | ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社、東京藝術大学COI拠点 文化外交・アートビジネスグループ、 日墺文化協会、株式会社東音企画、株式会社河合楽器製作所、スタインウェイ・ジャパン株式会社 |
後援 | 一般社団法人全日本ピアノ指導者協会 |