アクセスパス・インタビューVol.3:主催者インタビュー~読売日本交響楽団事業課 江上裕さん

アクセス・パスをご提供いただいている主催者の方々へ、ピティナ・アクセスパスについて、また提供公演の聴き所などを伺う。 Vol.3ではアンティ・シーララ、ボリス・ベレゾフスキーなどとのコンチェルトを主催する読売日本交響楽団の方へお話を伺った。

読売日本交響楽団のピアニスト公演で、シーララ、ベレゾフスキーをご紹介いただいておりますが、この二人と読響との共演は、どのような点が聴き所でしょうか?

対照的な二人のピアニストの聴き比べてみていただけたらと思います。私の印象ですが、シーララは奇をてらうタイプのピアニストではなく、繊細なタイプのように思います。それに比べてベレゾフスキーは、ロシアの大地で育った豪快なタイプ。両者とも非常に高いテクニックをもっているすぐれたピアニストですし、若い時から主要なオーケストラとの協演重ねているベテランですので、きっと読売日響とのアンサンブルは完璧なものに仕上がることと思います。

アクセスパスのどのような点にご賛同いただけたのでしょうか?

「次代を担う世代の人たちに、より良い音楽に接してもらう機会を増やしたい」それがアクセスパスだと理解しました。善意の押し売りでないその活動により、多くの若い人たちが音楽に接する機会が増えることを期待しています。

ピアノを学ぶ学生たちに、特にどういうところを聴いたらよいか、オーケストラの魅力について教えてください。

ピアノを勉強されている皆さんには、やはりオーケストラとピアノとのアンサンブルの妙技を楽しんでいただきたいと思います。読売日響の正指揮者の下野竜也さんはこのようにおっしゃっています。「音楽を学んで行く過程において、生の良い音楽に接することが一番の勉強になった」と。私が高校生、大学生の頃には、あまり学生用サポート・システムは充実しておらず、聴きに行きたいコンサートがあっても、貧乏学生には高いチケットはなかなか手が届きませんでした。是非とも、このアクセスパスを利用して、より多くの生の音に接していただきたいと思います。

読売日本交響楽団の独自の学生向けのサポートシステムはございますか?

読売日響もサポートシステムはあります。土曜・日曜に開催する「東京芸術劇場マチネー・シリーズ」や、「みなとみらいホリデー名曲コンサート」では、保護者同伴の小学生には500円、中学生、高校生には1,000円で聴くことのできるシステム、当日残席があった場合には、大学生は1,000円で聴けるシステムなどがありま すが、もっとサービスの拡大をはかってゆきたいと思っています。

最後に、ピアノ学習者や指導者へ一言。

コンサート会場で皆様にお目にかかれますことを楽しみにしています。オーケストラのことに関して、興味のあること、疑問、質問がありましたら、遠慮なく声をかけてくださいね。

(読売日本交響楽団事業課 江上裕さん)

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