演奏会員のフレッシュな顔ぶれ!&後援コンサートご紹介

演奏会員のフレッシュな顔ぶれ&
後援コンサートご紹介

ピティナの演奏会員には現在、290名が登録しています。大学卒業から中堅指導者までの20代・30代と比較的若い層が6割を占めており、演奏ばかりでなく多様な活動を通してキャリアの道筋を形成されています。指導、地域活動、室内楽や伴奏、指揮活動などに力を入れている、今年入会のフレッシュな皆さまをご紹介します。

演奏会員インタビュー
学校クラスコンサートなど幅広い活動で夢を与えたい
早田 有里さん
大学からこれまで

7年前に初めて母校(岸和田市)で学校クラスコンサートに参加し、今年度で通算20回を超えます。大学4年生の当時はトークや子どもとのコミュニケーションは苦手な方で、演奏するので精一杯でした。続けるうちに、どんな曲を弾くと喜んでくれるのか、どんな表情で聴いているのかを考えながら演奏できるようになり、子どもたちとの交流も楽しめるようになりました。また、大学卒業後に少し始めていたピアノ指導を、2年前から本格的にスタートしました。ブルグミュラーコンクールでレッスン賞をいただいたり、ファイナルに向けて生徒さんを指導する中、自分自身の海外へのコンクール準備も同時に進めていました。

今後取り組みたい活動について

いま師事している西本夏生先生は指導と演奏を両立されているだけでなく、保育科の学生さんの指導も含め幅広い活動をされており、そんな活動に憧れを持っています。私も30歳まではコンクールに挑戦し続けたいと考えていて、ちょうどスペインの大きなコンクールにも参加してきたところです。町のピアノの先生としても演奏を続けて、こうした挑戦の経験を生徒さんに伝えることで、彼らの視野や夢を広げ、演奏家としても夢を与えられる存在になりたいです。現在は横浜を拠点に活動していますが、将来的には地元の岸和田や全国で、指導や演奏活動を通じて音楽を広めていきたいです。自分の経験や挑戦をもとに、生徒さんたちが自分の可能性を信じ、音楽を楽しめる環境を作ることが目標です。

留学を経て日本でのキャリアスタートを機に
田母神 夕南さん
留学から帰国して

昨年末、ローマ・ブダペスト・ミラノへの5年間の留学を終え帰国しました。留学で一番学んだことは、自分の感覚や意見を伝えることの大切さでした。特にイタリアでは演奏後に聴衆の方々とお話しする機会も多く、距離感の近さに驚くとともに新しい視点を得ることもできました。 帰国後は、Miss Japanにも挑戦し、トレーナーの先生のもとで「軸」「脱力」「マインド」をテーマに準備を重ねました。 ファイナルへの出場を通じて、ウォーキングやスピーチ、振る舞いなど、音楽家としての舞台上での存在感や自信につながる要素を磨くことができました。また、音楽だけでない他の分野の方々との交流からの学びもありました。 今回、舞台での振る舞いについて深く考える機会となったので、今後さらに精進し、若い世代にも伝えていける存在となりたいです。

今後取り組みたい活動について

珍しい編成で組む室内楽の活動や、イタリア現代歌曲など、あまり知られていないジャンルの魅力を広めたいです。 また、演奏は舞台に出た瞬間から戻るまでの「総合芸術」という考えのもと、演奏表現や振る舞い全般を研究し、音楽界の発展に貢献していきたいです。

歌曲、オーケストラ、指揮や伴奏への広がり
坂口 航大さん

3年前にドイツから帰国して、現在は京都堀川音楽高校でピアノ指導、大阪音楽大学で演奏員他、ソロ・伴奏・指揮と活動しています。

留学の経緯と現在の活動

高校2年生までピティナコンペに参加していました。大学時代、伴奏と指揮に興味が広がり、特にドイツ歌曲を専門的に学ぶためミュンヘンに留学しました。指揮、ピアニスト、どちらにしてもドイツ歌曲の音楽づくりがベースになると思ったからです。岡原慎也先生の影響もあり、リートが身近にある環境だったと思います。 ミュンヘン音大では歌曲伴奏科に在籍し、4年弱学びました。最後の1年は歌手ユリアン・プレガルディエン氏とドイツ各地で演奏させていただき大きな財産となりました。ある程度やりたかったことを成し遂げた実感もあり今後のことも考え、帰国しました。

現在の活動は、伴奏が約8割、ソロと指揮がそれぞれ1割ずつです。技術を維持するためリサイタルやコンチェルトなどソロ活動も続けています。指揮は、自分一人では難しいものの、今年は3回ほど機会がありました。学生時代に立ち上げた、京都ゆかりの若手演奏家による協奏曲演奏会を運営しています。優秀なピアニストでもオーケストラは遠い存在であるので、経験を積んでもらいたいし、もちろん、自分自身も指揮の経験にもなります。

今後の活動について

良くも悪くも大きな野望をもってやってきたわけではなく、一歩一歩やりたいことを実行するその過程で素晴らしい出会いや縁がありました。特に伴奏は、いかに依頼をいただき、いかにその日の最高の演奏をソリストにしてもらうかが重要で、日々目の前のことをやっていく中で、自然と良いことが訪れていると感じます。ドイツリートについては、興味を持つ人との関係を深め、身近な人たちからその価値を共有して高め合っていきたいと思っています。

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