大塚慎二郎さん(B2カテゴリー2位) グランミューズ部門入賞者インタビュー
B2カテゴリー2位を受賞された、大塚慎二郎さんにインタビューをしました。グランミューズ部門創設の頃から、何度も全国大会で入賞をされている大塚さん。体調を崩されてピアノを思うように弾けない時期もありましたが、ブランクを克服し、今回コンペティション復帰後初のご入賞となりました。
- ハイドン:ソナタ 第32番 Hob.XVI:44 Op.54-1 第1楽章
- ショパン:ピアノ・ソナタ 第2番「葬送」Op.35 第1楽章
- パデレフスキ:演奏会用ユモレスク Op.14 第2曲 サラバンド
- ショパン:マズルカ Op.63-3
- ショパン:エチュードOp.10-12 「革命」
この度は、ご入賞おめでとうございます!コンペティションでご入賞されたときのお気持ちをお聞かせください。
ピアノを8年休んでいて久しぶりの受賞だったのでとてもうれしかったです。前年度、本選2位で全国に進めず今年こそはと思っていたので結果が出せてホッとしました。
コンペティション出場の動機を教えていただけますか?
グランミューズ部門が創設されて20年くらい経つでしょうか。体を壊してピアノが弾けなかった時期を除いて、当初から毎年のように参加してきました。PTNA以外のコンペもたくさん受けていて、多いときは1年に10種類受けることもあります。良いホールで気持ち良く弾けて、努力の結果が賞という形になって、さらに演奏会の機会をいただけるという、自分にとっては良いことづくめで、もはやコンペに参加することが練習のモチベーションとなっています。
コンペティションで演奏された曲の選曲理由を教えていただけますでしょうか?
ショパンの葬送ソナタは20年前に初めて全国大会に出たときに弾いた思い出の曲です。前年度も過去に受賞したことのある曲で挑んだのですが、昔のような点はもらえず本選落ちをしてしまい、それが長いブランクで技術的に衰えたからなのか、舞台度胸が無くなってしまったからなのか、はたまた単に老化(笑)によるものなのかがわからず・・・。もう昔のようには弾けないのでは?という疑念を払拭するために、過去に受賞したことのある曲の中で最も技術的に難しいこの曲を敢えて選びました。
レッスンには通われていますか?
2週間に1度くらいの頻度で中田雄一朗先生と佐伯涼真先生のお二人にレッスンしていただいてます。
お仕事、学業ではどんなことをされていますか?
さいたま市役所職員です。今は住所異動や戸籍の届出を受ける窓口にいます。部署によって業務の忙しさが大きく違うのですが、残業のない今の部署はピアノの練習時間が多く取れる恵まれた環境です。
ピアノ以外にご興味があることは何ですか?
ピアノの本番がない休日は愛犬と散歩を1時間以上しています。我が家はずっと犬を飼っていて今の子で4代目です。ドレスを着せていますが男の子です(笑)。
普段はどれくらいピアノを練習されていますか?頻度、場所、時間などお聞かせください。
平日は夜3時間ほど自宅で練習します。コンペ前は休日にスタジオやホールでも練習します。
好きな作曲家、演奏家、曲についてお聞かせください。
ショパンが一番好きで他にはシューマンやメンデルスゾーンなどのロマン派が好きです。というかほぼロマン派しか弾きません。バロック・古典はコンペのために仕方なく弾いたりはしますが、近現代は一生弾くことはないであろうというくらい苦手です。ショパンが上手なピアニストとして、イム・ドンヒョク、シャルル・リシャール=アムラン、JJジュン・リ・ブイの3人が好きです。
ピアノを演奏する際に心掛けていることは何ですか?
緊張していると難しいのですが自分の音を聴くように心掛けています。あとは脱力。これについては全く実践できていないですが・・・。
入賞者記念コンサートの曲目の選曲理由を教えてください。
ワルシャワのアマチュアのためのショパンコンクールにいつか出てみたいので、長期計画で課題曲のパデレフスキとショパンのマズルカやワルツなど1時間分のプログラムを準備しています。その中から3曲を選びました。
入賞者記念コンサートへの意気込みを一言お願いします!
パデレフスキはショパンの楽譜校訂者として有名ですが自作のピアノ曲が演奏会で弾かれることはあまりないですよね。記念演奏会では6曲から成る演奏会用組曲から1曲を演奏します。この他にも良い曲がたくさんあるのでぜひ聴いてみてください。