前山仁美さん、伊ボローニャで褒賞コンサート
2006年度特級グランプリの前山仁美さんが、イタリア・ボローニャにてリサイタル演奏!1770年にモーツァルト、その後もプッチーニやロッシーニなどイタリア人作曲家や、ブラームス、サン・サーンス、ラヴェルら、時代を代表するピアニスト達が演奏会を開いてきたこの歴史あるホールで、前山さんの繊細かつダイナミックな演奏が響き渡りました。
次回前山さんは3月28日に東京の紀尾井ホールで開催される第30回ピティナ・ピアノコンペティション入賞者記念コンサートに出演予定です。ご来場、お待ちしております!
今回のプログラムはどのように選曲しましたか?
メンデルスゾーンは今回ボローニャにお招きくださったモドューニョ先生のリクエスト。決勝大会でも弾いた曲なので、表彰式でお会いした時、リサイタルのプログラムに是非入れて欲しい、と言われました。
ハイドンとスクリャービンは、メンデルスゾーンと同じく決勝大会の時に弾きました。ラフマニノフは今回が初披露になりますね。特に2楽章が好きです。
ハイドンは、数日前の王子賞の演奏会でも弾かれていましたよね。
はい。ただ、今回は王子賞の時とは違った感じで仕上げようと思っています。人前で演奏する時は、同じ曲を同じように弾くのがあまり好きではないので、今回は少しテンポ遅めに弾こうかな...と考えています。リサイタルでは、お客さんが同じ曲を何回も聴いても、毎回楽しめるような内容にしたいと思っていつも弾いています。
いつも曲作りはどのようにしますか?
ある期間自分で出来るところまでさらってから、先生に見ていただきます。綿密なアナリーゼをするというよりは、イメージや感覚などを大切にして弾きます。最終的には結構勘で弾いてしまったりしますね(笑)。
海外での初ソロリサイタル、緊張していますか?
今はそこまで緊張していません。ラフマニノフを弾く直前に少し緊張し始めるかも(笑)。でも、とにかく楽しんで弾きたいと思っています!
プログラム演奏後、会場のお客さんの「BRAVO!!」の嵐と鳴り止まぬ拍手の中、ショパンのエチュード(Op.10-1)と、ラフマニノフの「楽興の時」をエネルギッシュに弾ききり、再び会場を魅了した前山さん。今回の演奏への感想を聞くと、満面の笑顔で「満足しました!」と語ってくれ、すでに大物の風格を漂わせていました。
ハイドン: アンダンテと変奏曲 ヘ短調Hob.XVII-6
メンデルスゾーン: ロンド・カプリチョーソ ホ長調 作品14、厳格なる変奏曲 ニ短調 作品54
ラフマニノフ:ピアノソナタ第2番 変ロ短調作品36
スクリャービン:ピアノソナタ第2番「幻想」嬰ト短調 作品19