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世紀の巨大変奏曲(全3回)その3 20世紀: ジェフスキ 《「不屈の民」変奏曲》
日時
2024年9月7日(土)
開演:05:00(開場:04:30)
料金
一般3,300円
プログラム
変奏曲とは、ある主題を少しずつ装飾、変形させていくという、最も古くからある楽曲の形式のひとつです。ある種即興的に、無限に続けていくこともできる形式なのですが、そこに秩序やコンセプトを持ち込み、見上げるほどの大伽藍を築き上げた作曲家がいます。バッハ《ゴルトベルク変奏曲》(18世紀)、ベートーヴェン《ディアベリ変奏曲》(19世紀)、ジェフスキ《「不屈の民」変奏曲》(20世紀)。各世紀を代表する演奏時間約1時間の巨大変奏曲を、各回一作ずつ取り上げ、その全容をお話と演奏によって紐解いていきます。

最終回である今回は、ベートーヴェン《ディアベリ変奏曲》に匹敵する大作をという委嘱により、ポーランド系アメリカ人であるフレデリック・ジェフスキが1975年に作曲した《「不屈の民」変奏曲 》です。チリの民衆の抵抗歌を主題とし、政治的なメッセージも含みますが、同時にバッハやベートーヴェンを超える巨大な構造を作ろうという意欲に満ち、変奏の数は36に及び、それは6×6の、実に現代的でシンメトリックな構造を作ります。

後期ロマン派から現代音楽、フォルクローレからミニマル・ミュージック、即興まで、20世紀のあらゆる音楽シーンを包括しており、一曲聴いていただくことでまるまる“20世紀そのもの”を体験していただける作品です。クラシックというジャンルを超えて人気の高い、記念碑的名作をお楽しみください。

第1部「不屈の民」変奏曲についてのお話(約70分)
   ・ジェフスキという作曲家について
   ・「不屈の民」変奏曲 ― 作品の背景、人気を博す理由
   ・各変奏のシンメトリックな構成 ― 6×6の構造

休憩 10分

第2部 講師による「不屈の民」変奏曲 の演奏(約60分)
メッセージ
名作の演奏を楽しんでいただくと同時に、その成り立ちや背景についての話に触れていただくことで、より作品や音楽への理解を深めます。
問合せ
東邦音楽大学エクステンションセンター事務局
主催者
東邦音楽大学エクステンションセンター